Home情報ボックス一覧情報ボックス

育英会奨学金の灯消さないで/各界連に寄せられた声/この不況学費払い続けられない/若者から学ぶチャンス奪わないで

2002年08月18 日


 特殊法人「改革」の名のもとに、奨学金を貸与している日本育英会の廃止と独立行政法人化を閣議決定(昨年十二月)した小泉内閣。独法化されれば、銀行ローンのように利子が高くなるおそれもあります。育英会労組をはじめ学生、教育関係者らでつくる「日本育英会の奨学金制度廃止に反対し、拡充を求める各界連絡会議」がとりくんでいる反対署名は四十万人、四千団体を超えました。各界連によせられた親たちの声を紹介します。

親たちは…

  • わが家の長女は現在薬学部に在学中です。学費が高く覚悟はしていましたものの、この不況下にいつまで続くか不安です。私の心には育英会に最後はお願いしようという心づもりがありました。今年合格した知人の母子家庭の子どもは、薬学部に合格しながらも学費を払い続けることができないとの理由で、断念しました。経済的理由で入学できないことは、親として子どもに申し訳なく、子どもにとっては血のにじむような努力の末の合格が涙と消えるのです。ぜひ存続し、発展させてください。(東京都品川区)

  • 必要のないところにお金を使い、国家の未来がかかっている教育にお金をかけないという国の方針は間違っているどころか、いまに大きなしっぺ返しがきます。国のあしなが基金をなくさないようがんばってください。(東京都杉並区)

  • わが家は(育英会に)二人お世話になりました。利息なし、返還なしだともっと助かりますね。(川崎市)

  • この不況下で自宅を売り払い、子どもにだけは、ちゃんとした教育をと思っています。一番上の子は育英資金で大学に通っております。未来のためにこれだけは残してください。(千葉市)

  • 母子家庭のわが家は大変ですが、すべて奨学金のおかげと思っておりましたので、今回の国のやり方、小泉さん(首相)の考え方にくやしくてなりません。年寄りの母の医療費値上げ、介護保険のもろもろの不満につましく暮らす者のこと、どう考えているのかと。(東京都杉並区)

  • 娘が高校三年のときに一家の大黒柱である私がひどい糖尿病で半年くらい働けなくなり、授業料も払えない状態になったとき、育英資金を頂き、最大のピンチを脱し、大いに助けられた経験があります。ぜひ存続されるよう切望します。(東京都北区)

  • これからの日本を背負う若者から学ぶチャンスを奪うことは国家百年の不作になることは間違いありません。何としても「育英会廃止」を撤回させなければならないと思います。(埼玉県所沢市)

  • わが家も三人の子どもたちがこれから高等教育に入っていきます。家計にどのくらいひびいてきているか実感しています。育英会の廃止は大きな問題で、教育費をどこからもってきたらいいのか考えてしまいます。(埼玉県所沢市)

  • こういう時代だからこそ必要なはずの育英会をなぜ廃止なのか? 理解できません。(埼玉県所沢市)

  • 娘は私立大学へ無事入学することができました。高校三年から育英会の「きぼう21プラン奨学生」を申し込み、採用されたことが大きな自信となり、合格したのだと思います。小泉首相は何を考えているのか分かりませんが、私たち貧乏人が大学へ行くことは大変なことです。勉強する権利をだれが奪うことができるのでしょう。(埼玉県新座市)

  • 学生時代に両親が離婚し、生活に困って本制度のお世話になりました。こんなことで制度が廃止されてはたまりません。(東京都練馬区)

  • 私はどうしても進学したくて中学三年の夏休みに試験を受け、父を説得して食事以外の負担はいっさいしないことを条件に認めてもらいました。私は学校の費用だけでなく修学旅行の積み立てなどもお借りした奨学金でまかない、残りをノート、消しゴムなどの学用品や参考書に使いました。奨学金の存続、拡大を心より願い、これからもたくさんの子どもたちが恩恵にあずかることを祈っております。(東京都板橋区)

  • 育英会事業の民間委託とか廃止では、お金のない人たちから学習の機会を奪うもので、大変なことになります。職場の人たちに署名をしてもらいました。(東京都新宿区)

  • 私は、昭和四十年(一九六五年)に大学入学し、現在は弁護士として働いております。母一人に、私たち七人の子どもは育てられました。兄弟姉妹はみな中学を卒業して働いております。育英会の奨学金制度があったからこそ現在の自分があること、同じような境遇にある青年が多くいることを決して忘れてはいけない、と自分に言い聞かせてきました。先のみえない不況下、心ならずも進学をあきらめている方々が多いのではと思います。運動の発展を期待します。(新潟市)

  • 私は今、建築の設計をしていますが、建築工だった父は私が十歳の時に四十歳で病死しました。日本育英会の奨学金により、私は大学へ行くことができたのです。そして今の私があるのも、大学へ進学し建築を四年間学ぶことができたからなのです。奨学金を本当に必要とするものにしか、そのありがたさがわからない。痛みのわからない人間が国をつくっているからこんなことになるのでしょう。悲しい。(東京都文京区)

  • 私もお世話になりました。地方から大学へ進学を希望する学生は一人暮らしをしなければいけないので、親の負担を少しでも減らすために利用しました。この制度の廃止で、進学したくてもできない人が増えるのではないでしょうか。(京都府久世郡)

  • やっと十年間の返済が終わりました。面接などをして、貸与してもらえるようになったとき、十五歳の心には家の貧しさを認めてもらったことを惨めに感じました。しかし、今思えば、ありがたいことだと思います。育英会の制度が存続することを望みます。(福岡市)

  • 日本育英会には私たち夫婦もお世話になりました。子ども三人のうち上二人もお世話になっております。今春大学受験をする末っ子もそのつもりでおります。ぜひこの良き制度が存続するよう頑張って下さい。(東京都立川市)

  • 高校、大学、大学院(返還義務は高校分のみ)とお世話になった者として、「機会不平等」施策に絶対反対です。(名古屋市)

  • 私は事情があり、三十五歳より高校、大学と学びました。大学の二年生のときからですが、日本育英会のお世話になり、大変助かりました。卒業してから十年かけて返済いたしました。(東京都江戸川区)

しんぶん赤旗2002年8月16, 17日付けより


パスワード