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『国民投票法案』国会で与党が暴走!!
2007-04-17 12:06:00
『国民投票法案』国会で与党が暴走!!
憲法9条を、子どもたちに引き継げない?
「知らなかった」では済まされない!!

 そもそも今国会を構成している議員たちは、中味についての説明を一切欠いた「郵政民営化」をめぐって、小泉首相による劇場型選挙の結果、与党=圧倒的多数だ。この国会のもとで、医療改悪がなされ、教育基本法が変えられ、防衛省昇格がなされ、従軍慰安婦問題で居直り、沖縄現代史が書き換えられ、……さらに今度は憲法改悪へのショートカット法案だ、というのに、どこもかしこも多忙で、一部を除いて、あまり話題にすらならない。危険度最大級の暴風雨が、連続して日本を襲っている、というのに。

 4月12日(木)、衆議院憲法調査特別委員会は、野党の質問を「時間切れ」として中断し、強行採決に踏み切った。そして翌13日(金)、衆議院本会議を通過し、参議院に送られた。
 教基法改悪のシーンが脳裏に蘇ってくる。(昨年11月15日、衆議院教基法特別委員会での与党単独による強行採決、翌16日の衆議院通過、そして、12月15日、参議院を通過して成立し、22日公布・施行。)

■国民投票法案(改憲手続き法案)の目的について

 この法案を成立させようとしている政府の目的は、もちろん、改憲にある。なかでも、政府にとって焦眉の急である「9条改憲」にある。それ(9条改憲の必要)さえなければ、国民投票法案を作る必要も、前もって教基法を変えておく必要も無い。

■なぜ「改憲」を急ぐのか

 教基法改悪の焦点は、教育の内容・方法についての権力を政府が握り、国民(家庭・地域)に「自己責任」を押しつけ、教育公務員の自主性を取り締まる、という図式を完成することだった。それが、改憲の準備として必要だった。  改憲の焦点は、現憲法の立脚点である「立憲主義(主権者である国民が国家を縛る)」を切り崩し、国家が国民を統制できるようにする、とりわけ9条改憲によって、国家の暴力を国民が受け入れるようにする(個に対する公の重視)、ということである。それが、日米軍事同盟の要求であり、現政府が追随する(日本国籍の)多国籍企業を始めとする日米財界の要求でもある。  そのためには、本来の民主主義である「対話・議論・相互理解」等は、政府にとって不都合である。今回も、形式的に質疑の時間を費やしたから「十分な議論を尽くした」と切り捨てられ、与党による「賛成多数」という暴挙となった。単なる多数決は、民主主義とまったく無関係だ。

■国民投票法案の問題点

  1.  法案によって設置されることになる「憲法審査会」そのものが、改憲へのレールを走る機関車(動き出したら止まらない)になる。


  2.  改憲のために超えなければならないハードルの高さが、最低限まで切り下げられている。まず、法案には、「最低投票率」の規定がない。という重大欠陥がある。また、憲法96条で、「(特別の国民投票で)過半数の賛成が必要」とされているが、その「過半数」をめぐっての動きを見ると、
    与党案は当初「有効投票の過半数」としていた。
    それに対し、少なくとも「投票総数の過半数」でないとおかしい、という反対意見が多く出た。だから与党は修正案を出した。それにはこうある。
    『投票総数の過半数(投票総数=賛成票+反対票)』
     つまり、コトバを変えただけで、あくまで「有効投票」なのだ。馬鹿にしている。
     ここで、よく言われているようなことが起こる。50%の投票率で、その内訳が、例えば21%の賛成、20%の反対、9%の無効票(白票や△や文字・意見など)だった場合、この法案は通ってしまう(下図)。つまり、『21%で過半数』となる??

      本来、有権者全体の過半数であることが原則であるのは論を待たない。


  3.  公務員による運動の禁止。「罰則は設けない」とあるが、違法行為に対する行政処分は、直接・迅速にやってくるだろう。石原都教委の例を見るまでもなく、学校現場の萎縮は予想される。公民の授業で、憲法の話ができなくなる、という事態が起こり得る。自衛隊のイラク派兵反対のビラをポストに入れただけで逮捕され何ヶ月も拘留される事も既に起きている。何が違法行為であるか、という事実認定は、すべて権力側の恣意に委ねられてしまう、という時代になりつつある……。


  4.  政府による広報活動が無制限になる。
     ひとつは、マスメディアを通じた無料意見広報が、政府広報を中心として、賛成政党広報・反対政党広報に時間が割り当てられる。だから圧倒的時間が、改憲への啓蒙キャンペーンに割り当てられる。
     もうひとつは、マスメディアへの有料意見広告が野放し状態になること。億単位の国費を湯水のように投じて、政府は電通のような広告代理店と結んで、民意をくすぐる効果的なCMを打ってくる。不安(仮想敵)を煽り、改憲しかないというような……。


  5.  一括投票の危険性。修正案では、「関連事項ごとに区分して行う」となったが、「全体が関連している」として一括することも可能である。つまり、改憲案のこの部分は賛成、この部分は反対、という意見が許されず、改憲法案一括で、賛成・反対のいずれかを○で囲む投票になることもあり得る。そうなれば「民意反映」のかけらもなくなる。
県高支部ニュースNo.2(2007.04.17発行)より

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