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県教委、後期計画の概要を発・3学区の統廃合、5学区で総合学科への改編を中止
多様化路線の破綻には無反省

2003年12月22 日


12月19日、教育委員会議に対し、県教委事務局は「『県立高校教育改革第一次実施計画』における後期計画の推進について」を報告しました。これには、学区ごとの計画はでていますが、具体的な学校名をしめすことはできていません。県のすすめる計画が今の時点でも具体案が発表できないものであり、後期計画そのものが根本的に見直すべきものであることが明らかになっています。

そのおもな内容は、以下の通りです。

2校を1校への統廃合 2007年度 神戸第2・淡路の各学区、
2008年度 西播学区
神戸第3学区  神戸市教委と協議しつつ検討
(当初の計画にあった神戸第一、西宮、伊丹各学区は除外)
総合学科への改編 2006〜08年度 西宮・明石・北播の各学区
2007〜08年度 西播学区
神戸第三については神戸市教委と協議・検討
(当初の計画にあった神戸第一、宝塚、伊丹、加印、姫路・福崎は除外)
特色ある専門学科 2005年度〜 自然科学に関する学科設置推進
2006年度〜 武道等スポーツに関する学科設置検討
普通科のコース設置 2005年度〜 自然科学系(環境、情報など)、健康・福祉系(社会福祉・ボランティアなど)のコース設置の推進
全日制単位制高校 2005〜2006年度 神戸・阪神・東播地域に設置推進
多部制単位制高校 神戸・阪神(工業教育を含む)地区に設置
選抜制度 複数志願制の導入を単独選抜の大規模学区から順次導入、その他の学区は、学区内の学校の個性化・多様化の進捗状況や地域の意見を参考にしながら順次導入を検討
複数選抜以外の学区にも特色選抜を個性化・特色化             が進んだ普通科高校への導入を検討

「『県立高等学校教育改革第一次実施計画』における後期計画の推進について」の発表にあたって

2003年12月19日
兵庫県高等学校教職員組合
書記長  永井 章夫

 兵庫県教委は、12月19日、「『県立高等学校教育改革第一次実施計画』における後期計画の推進について」を発表しました。

 その内容は、基本的には、「第一次実施計画」の当初案をそのまま推進し、高校の「多様化」と統廃合をおしすすめようとするものとなっており、すべての子どもたちにゆきとどいた教育を求める圧倒的多数の父母・県民の願いに反したものとなっています。

 しかし、第一次実施計画の高校つぶしと多様化・特色化路線には無反省なままではあるものの、私たちや多くの県民の批判の前にその一部の手直しを余儀なくされるなど、ゆきづまりをしめしています。新たな統廃合計画はもりこまれず、当初の計画にあった3つの学区がが除外されました。総合学科についても、5学区を対象から外し、4学区での設置となっています。

 統廃合を3校にくいとめた大きな力は、私たちの自治体キャラバン等における「地域の教育については住民の声を聞いて」との訴えが、「地域の高校を守れ」という住民の声となって署名や市町議会からの意見書などの形で大きく広がり、県当局もそれを無視できなくなったことにあります。

 総合学科についても、「学びたいことが学べる」といいながら、実際には教職員定数でも施設・設備においてもまったく不十分で、入学生の期待に応えるものになっておらず、いくつかの学校では入学希望者が定員に満たないなどの事態も起こっており、「これが本当に必要な高校なのか」という多くの県民世論があります。

 単位制については、いくつかの地区で設置の推進をかかげていますが、その積極的な意義については何らふれられていません。「新しい専門高校」についても、具体像をしめすことはできず、「今後も生徒のニーズの把握に努め、新たな設置の必要性について引き続き検討」としかふれることができません。

 特色化やコースについての推進の姿勢を変えてはいませんが、その積極的な意義を述べることができていません。

 選抜制度については、複数志願制については、神戸第三学区で「所期の目的が達成された」と強弁し、その推進をうちだし、特色選抜について、複数志願選抜以外の学区にも拡大するとしています。このことは入試制度をさらに複雑にして中学生を混乱させ、総合選抜制を形骸化させることにつながるものでもあります。

 県教委は、3月には統廃合と総合学科への改編校名を発表するとしていますが、高校入試を終えた子どもたちが合格して希望に燃えているそのときに、自分の母校が卒業後には廃校となることが発表されるなど、スタートラインにたった子どもたちに大きな衝撃を与えることになりかねません。

 いま必要なことは、高校統廃合や多様化ではなく、一刻も早く30人以下学級を実現し、どの学校においてもひとりひとりの生徒にゆきとどいた教育をすすめることができる条件を整備し、教育基本法にうたわれている「人格の完成」をめざした教育を父母、地域住民、教師が協力してすすめていくことです。

 今回の発表は決定ではなく、県教委の現在の計画をしめしたものにすぎません。高校改革や入試改革は、地域住民や現場の声を十分に反映したものでなければなりません。私たちは、いま高校教育はどうあるべきか、父母・県民との対話をすすめ、すべての子どもたちにゆきとどいた教育を保障するため、この計画の具体化を許さない取り組みをすすめるとともに、地域に根ざした高校づくりの取り組みをいっそう強めていきます。


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