本日、4月15日はいま大きな焦点となっている年金改悪に反対して、全労連がよびかけた全国統一行動の日です。多くの民間労働組合がストライキを行い、早朝から夕刻にかけて、全国各地で宣伝・署名行動や集会が行われています。すべての職場で、今回の年金改悪の問題点を学習し、衆議院議長に決議文を送付するとともに、地域宣伝行動に参加していき、年金改悪法案の成立を阻止していきましょう。
(職場学習資料)年金問題、ここが焦点
政府の年金改悪法案が衆院本会議で審議入りしています。民主党も対案を提出しています。しかし、どちらの案も国民生活を犠牲にするものです。
(焦点その1)給付切下げではなく、最低保障年金制度の確立を
政府案の重大問題は、低い年金しか受け取れない人にも大幅な給付カットを一律に押しつけています。国民年金のみの受給者の平均は月46,000円。4万円にも満たない人が46%もしめています。政府案は月額2万円、3万円という低額年金も実質15%削減するのです。
現在日本の年金制度が抱える問題は、もともと支給額が低いうえに、25年の長期にわたって保険料をかけ続けないと受給できないことにより、無年金、低額年金者を大量にかかえていることです。
憲法25条では、国民の生存権の保障がかかげられています。だれでも最低保障年金を受給できる制度をつくっていくことがまず必要です。全労連は国庫負担による月額7万円の最低保障年金制度創設を要求しています。その上で掛金を支払ってきた人にたいしてはそれに上乗せした額を支給する制度にしていけばよいのです。
(焦点その2)財源 弱者負担か大企業の応分の負担か
年金をめぐっては、財源の問題が重大な争点です。
政府案は、基礎年金の国庫負担を2分の1に引き上げる財源として、年金生活者への課税強化、庶民増税となる所得税定率減税の廃止を計画しています。07年度には消費税増税を含む「抜本的税制改革」をおこなうことで自民、公明両党は合意しています。
民主党は現行5%にくわえて、「年金目的消費税」として3〜4%の消費税増税を提案。4%の場合、10兆円もの負担増です。
これでは、給付は下がり、負担は増える。国民は一方的な犠牲者です。一般国民の負担増によらなければ、財源はないのでしょうか。そんなことはありません。
日本は、大企業が負担する税・社会保険料の国民所得に占める率が欧州諸国に比べ低いのが特徴です。国民所得に占める企業の税・社会保険料負担の割合は、フランスが23.6%、ドイツが17.7%、イギリスが16%であるのに対し、日本は12.3%にしかすぎません。税制改革によって大企業に応分の負担を求めれば、財源確保は十分にできるのです。無駄な公共事業や軍事費の削減、道路特定財源の一般財源化など歳出の見直しを実施。さらに、大幅に下げられた法人税率(この15年間に131兆円も減税)や所得税最高税率を見直すことや、大企業優遇税制をあらためることで財源は確保することができます。
また、200兆円も貯め込んでいる年金積立金の計画的取り崩しも必要です。
(焦点その3)支え手の確保は、リストラに歯止めをかけてこそ
政府案は、少子化の急激な進行を前提にしているため、加入者減をおぎなうための保険料引き上げ、給付削減を押しつけようとしています。しかし深刻な厚生年金加入者減、年金財政の悪化を招いている原因は大企業のリストラ、賃下げや、フリーター、派遣労働など低賃金の不安定雇用の増大にあります。政府はそれに対しまったく手を打とうとしていません。
“ルールある経済社会”の視点から、大企業のリストラを規制し、長時間労働やサービス残業の根絶などで、雇用創出に本格的に取り組むこと、政府と大企業の責任で若者に安定した仕事を保障し、少子化克服のため安心して子育てができる環境をつくっていくことこそが政府の果たすべき役割です。
今回の政府の改悪案が通れば、今後15年にわたって、国会の承認を得ることなく、政府は掛け金を引き上げ、給付を減らしていくことができます。今こそ「年金改悪ノー!」の声を広げていきましょう。
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