職場、地域から導入を望む声なし
西宮、明石、西播学区への
総合学科導入は中止を
県教委、県会で校長、職員、PTA、同窓会の声聞くと答弁
明石、西宮、尼崎などでは、広範な市民が参加し総合選抜制度を守る取り組みが
進められています。また、神戸第二学区における鈴蘭台高校と鈴蘭台西高校の統廃合に
反対する取り組みでは保護者、地域住民が主体となり四千名を超える署名が短期間に集められました。
県教委は、先日の県議会において高校改変における校名発表時には校長、職員、PTA、
同窓会の意見を聞くと答弁しました。これは、各地域の教職員、保護者、
地域住民参加で進められている地域の教育を守る取り組みの前進の反映といえます。
県教委、「校長、職員、PTA、同窓会の意見も聞く」と答弁
県教委は、従来、総合学科を導入する場合には「学校が導入したいと希望しなければ
総合学科を一方的に押しつけることはしない」と高教組に回答してきました。
そして、1月13日(木)の県会政務調査会では日本共産党県議への質問に答え総合学科の
「校名発表時に」も「校長、職員、PTA、同窓会の意見も聞く」と答弁しました。
当初は校名を発表した後には「意見を聞く」との回答でごまかそうとしていました。
しかし、県議の追及によって校名発表時にもPTA、同窓会の意見を聞くと答弁せざるを
得なくなったものです。この新たな答弁は、県下各地で進められている総合選抜制を守る
取り組みや高校統廃合に反対する取り組みの前進を反映したものといえます。
県教委は、現在も年度内に西宮、明石、西播学区における総合学科導入校名を
発表するとの姿勢を崩していません。しかし、高教組の調査では、
職員会議において西宮、明石、西播学区で「総合学科を導入する」と
決定した学校はなく、また、県教委から「校名を発表するが意見は」と
聞かれたPTAや同窓会もまだ1校もありません。
もし、県教委が自らの約束を誠実に実行する意思があるのであれば、
年度内に教職員の合意を形成し、PTAや同窓会の意見を聞き施策に
反映させる必要があります。しかし、すでに残された時間はありません。
拙速な導入は行わず、本年度内の総合学科導入校名発表は中止すべきです。
総合学科はすでに「賞味期限切れ」
県教委は、総合学科導入に際し、自分でつくる時間割、自由な教科選択、
学びたいことが学べる学校などとまるで夢の学校のように描き、
莫大な予算をかけ各中学校に大量の案内パンフを配布しました。
しかし、総合学科は「夢の学校」ではありませんでした。
そして、顕著な成果も生み出せませんでした。
それどころか、私たちが当初から指摘してきたように、
一日数時間も体育の授業を受ける、定期考査のない教科ばかり選択する、
いざ大学受験の段階になると必要な科目の学習をしていない生徒が出る、
HRが成立しにくいなど様々な問題が噴出しています。
これらの問題は、毎日帰りが夜8時、9時をまわる、会議に追いまくられる、
一人4〜5科目を担当するのは当たり前、多い人は7科目を超えるなど、
教職員の自己犠牲的な奮闘によって何とかこの程度で抑えられているのです。
県教委の総合学科にはお金も人もかけない、生徒の自由な教科選択に任せて
おけば教育はよくなるなどという教育条理に反する施策はすでに破綻しています。
総合学科の「賞味期限」はとっくに切れてしまっているのです。
そもそも総合学科のねらいは何だったのか
文科省や県教委が進める教育改革の目的は、教育予算の削減と
教育の複線化=一部のエリートとその他の国民を差別選別し教育
を行うことにあります。そして、これらの施策を推進するための手段として教育の
特色化=教育への市場原理の導入が推し進められてきました。
教育への市場原理の導入とは生徒と保護者を消費者に、
学校や授業を商品に見立て選択させれば教育はうまくいくという
きわめて乱暴な考え方に基づく政策のことです。
総合学科高校は、高校段階で「その他の国民用」に
用意された新しいタイプの高校でした。
多様な選択をセールスポイントに一定の生徒や保護者をひきつけることが
できました。しかし、私たちが指摘したとおり総合学科高校はカルチャーセンター化
の道を確実に歩んでいます。もし、総合学科高校教職員による献身的な努力がなければ
総合学科高校はすでに高校のていをなしていなかったでしょう。
現在、学力の低下が大きな社会問題となっています。
その根本原因は、学校五日制や教育内容の削減にあるのではなく、
教育の複線化、すなわち一部のエリートしか大切にしない教育の広がり、
系統的な学習を否定し選択を重視する教育への無節操な市場原理の導入、
そして、教育予算の削減などがあります。高校のカルチャーセンター化をめ
ざす総合学科高校はこの文科省の学力低下政策の象徴的存在であるといえます。
西宮、明石、西播学区への総合学科導入中止をあらためて要求する
なりふり構わず総合学科導入をめざす一部校長は「全県から優秀な生徒を
集め進学用の総合学科に」「全県から部活動に優秀な生徒が集められる」などと
地域の教育に責任を持たず、自分の学校さえよければよいという無責任な発言を
繰り返しています。
私たちは、県教委が、このような無節操な校長の姿勢を改めさせ、
私たち、そして、県議会への約束を誠実に守り、校長、職員、PTA、
同窓会の声に真摯に耳を傾けるとともに、西宮、明石、西播学区への拙速な総合学科導入計画
の中止をあらためて求めるものです。
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