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国:人事院勧告 3年連続の年間賃金削減

2001年8月31日


人事院勧告 一時金さらに削減
3年連続の年間賃金削減

育児休業制度は改善

人事院は、8月8日、国会と内閣に対して、一般職の国家公務員の給与改定に関する勧告等を行いました。その主な内容は、以下の通りです。

  1. 「0.08%313円」という史上最低の官民格差と基づく給与改定の見送り、暫定一時金による配分
  2. 3年連続となる一時金の削減(0.05月削減)
  3. 育児休業・部分休業の期間延長

 などです。

人事院は、この間、公務員の労働基本権剥奪の「代償機関」を自称しながら、実態としては、政府が進める総人件費抑制政策を推進させるため、公務員の人件費を「見せしめ的」に抑制する役目を果たしてきました。しかも、昨年、一昨年は、年間賃金の引き下げまで行いました。高教組は、このような人事院に対して、個人署名や中央行動等に積極的に取り組み、第3者機関としての責任を果たすよう求めてきました。
しかし人事院は、今年度の勧告も、給料表の改定なし、年間賃金を削減するという勧告を行いました。このような勧告は、人事院としての存在が問われるべき、断じて許しがたいものです。

官民格差0.08% 2年連続給料表改定なし

今年度の官民格差は0.08%、313円、これは、昨年度の0.12%447円をさらに下回る史上最低の格差です。人事院はこの僅少格差に基づき、この格差では「メリハリのつけた俸給表の改定はできない」という昨年度と同じ理由で、給料表の改定を見送りました。昨年度は、扶養手当によって格差配分を行いましたが、今年度は、3月に全員に3756円を暫定一時金として支給することによって格差を単年度で精算するという異例の措置を行いました。

本来、給料表を改定すべきところを3756円(313円×12月)で済ませたことについては、格差を埋めようとした「努力」はわかるものの、とりあえず先送りをし、「メリハリのつけることのできる」格差となるまで給料表の改定を待つという「業績主義・実績主義」の流れに乗ったものです。

一時金3年連続削減 3年間で総額44万円(平均)の削減に

5.25月だった一時金が3年で4.7月へ削減となりました。(兵庫県では、県「行革」を理由に昨年度と今年度の一時金は4.65月となっています。)1991年の一時金は5.45月でしたから、比較すれば10年間で0.75月もダウンしたことになります。
この3年間での削減は平均で
 一昨年 95000円(0.3月削減)
 昨年 95000円+69000円(0.2月削減)=164000円
 今年 95000円+69000円+16000円(0.05月削減)=180000円
となり、3年間での削減の総額は、439000円にものぼります。

〈資料〉  人勧が実施されれば今年度の一時金は以下のようになります。

             6月    12月       3月      計
 国  2.05月  2.1月  0.55月  4.7月

しかし、昨年度の確定交渉で教育委員会が強行した私たちの今年度の一時金は
以下の通りです。

 県    2.0月  2.1月  0.55月 4.65月

※ 人事院勧告が今年度の一時金を0.05月削減したことで、兵庫県の今年度の一時金がさらに削減される危険性があります。

育児休業制度は改善 3才未満まで取得可能に

男女共同参画社会及び少子化高齢化社会に向けて、職業生活と家庭生活との両立を図るための条件整備として、育児休業、部分休業及び介護休暇等の大幅な改善を打ち出しています。
主な改善点

  1. 育児休業及び部分休業の対象となる子の年齢を「1才未満」から「3才未満」に引き上げる。
  2. 介護休暇の取得期間を「3ヶ月」から「6ヶ月」に延長する。
  3. 子どもの看護にかかる休暇の早期導入を検討する。

人事院がこのような大幅な改善を行ったのは、全教、高教組女性部を中心とする積年の要求実現に向けての運動があったからです。また、兵庫県では昨年度の確定交渉を受けて、すでに全国に先駆けて、1才6ヶ月までの「育児欠勤」制度の新設などを行っていました。

人事院はいったい何をしているのでしょう

政府により、「公務員制度改革」が叫ばれる中、人事院はその存在が危ぶまれています。今こそ、人事院は、国家公務員法第3条に基づく本来の勧告を行うべきでした。公務員の利益擁護、そして不況打開としての公務員賃金引き上げという政策的判断など、人事院のあるべき姿を反映させた勧告を行うべきでした。しかし、この期に及んでも、政府追随の勧告しか出せない人事院。「公務員制度改革」でも政府に協力する人事院は、いったい何を考えているのでしょうか。

調査情報No.11 8月31日付け より


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