地域に根ざした学校づくりの探求・実践を
高教組は、「『教職員の資質向上に関する懇話会設置』にかかわる要求書」(右参照)に基づき、県教委交渉を行いました(11月14日)。交渉において、下記に見るとおり、県教委との間で重要な意見の一致がありました。
高教組要求に対し「まったく同感である」と回答
高教組が提出していた右要求書に対して、県教委より、意見の違いはなく「まったく同感である」との回答がありました。立場の違いはあるものの、「教員の資質向上」問題で県教委との間で一定の意見の一致を見たことは重要な意義を持つものです。県教委が、高教組要求書の主旨をふまえ、学校がかかえる諸困難を打開する取り組みを進めるならば、教職員を励まし、父母、生徒、そして、県民の願う方向に兵庫の高校・障害児教育を大きく変えることとは間違いありません。
「教職員に対するサポート体制の確立が重要」と回答
近隣の府県では、「教職員の資質向上」を理由に、教職員の首切りにもつながるような方針が出されているがその点はどうかとの高教組の質問に対し、「職員を切る方向ではなく、あくまで教職員のサポート体制の方向」であると回答しました。また、設置された懇話会に対してもその主旨は伝えているとともに、委員の方々からも評価されているとの説明もありました。
あらためて、授業準備、研修、生活指導のための時間確保を要求
高教組は、以上の回答を評価するとともに、学校がかかえる困難を打開するためには、目に見える具体的な形で授業準備、研修、そして、生活指導のための時間を確保することが重要でであり、そのための条件整備の推進をあらためて要求しました。
今回の県教委回答により、「教職員の資質向上」=いわゆる「不適格教員問題」をめぐり他の府県のように学校と教職員に混乱をもたらすような事態は当面なくなりました。
生徒たちをめぐる状況は大変深刻です。現在の困難を打開するために、高教組が提起する憲法・教育基本法の理念をいかした地域に根ざした学校づくりの探求・実践を進めましょう。
高教組が、10月12日に提出した、要求事項は下記の通りです。
「教職員の資質向上に関する懇話会」設置にかかわる要求事項(再録)
- 教職員の「資質向上や指導力の向上」の検討にあたっては、教育基本法第6条「法律に定める学校の教員は、全体の奉仕者であって、自己の使命を自覚し、その職責の遂行に努めなければならない。このためには、教員の身分は、尊重され、その待遇の適正が、期せられなければならない」及び教育基本法第10条「1.教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。2.教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない」との原則をふまえ行うこと。
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「職責の遂行」については研修の充実が重要な課題である。教育公務員特例法第19条「1.教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない。2.教育公務員の任命権者は、教育公
務員の研修について、それに要する施設、研修を奨励するための方途その他研修に関する計画を樹立し、その実施に努めなければならない。」及び第20条「1.教育公務員には、研修を受ける機会が与えられなければならない。2.教員は、授業に支障のない限り、本属長の承認を受けて、勤務場所を離れて研修を行うことができる。3.教育公務員は、任命権者の定めるところにより、現職のままで、長期にわたる研修を受けることができる。」との定めがあることをふまえ、研修体制の抜本的改善のための検討を行うこと。
その際、教員の研修は、地方公務員法第39条「1.職員には、その勤務能率の発揮及び増進のために、研修を受ける機会が与えられなければならない。2.前項の研修は、任命権者が行うものとする。」との公務員一般の研修とは本質的に区別され、「権利としての研修」「自主的・自発的な研修」が原則であることに特段の配慮を行うこと。
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「メンタルヘルスの保持・増進や健康管理」、とりわけ、メンタルヘルスにかかわる諸問題は教職員に特別多く見られる。これらの多くは条件整備が不十分なために起こる公務災害ともいえる問題である。討議にあたっては、「資質向上や指導力の向上」の問題とは切り離しおこなうこと。また、これらの問題は基本的は労働安全衛生法の趣旨に基づき解決すべき課題であり、県労働安全衛生協議会等において早急に協議の場を設けること。
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他府県おいて「資質向上や指導力向上」を理由に教職員の「指導力不足」や「問題行動」を取り上げ教職員への管理と統制を強化する動きが見られる。いわゆる「指導力不足」といわれている諸問題は、本来、学校内において自主的に解決すべきものであり教育行政はそのための条件整備を推進すべきである。また、いわゆる「問題行動」には現行法で対応でき、その適切な運用のあり方を検討すべきである。よって、懇話会においては、いわゆる「指導力不足教員」など学校に新たな混乱を持ち込むような問題を意見・提言の対象としないこと。
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