学校完全週5日制通知について県教委と交渉
土日曜日の補習は命じられない
県教育委員会と補習問題で一致
2002年5月10日、県教育委員会は、「完全学校週5日制に係る取り組みの充実について(通知)」を各学校に通知しました。この通知は、4月1日より実施されている完全学校週5日制の趣旨や取り組み、事業など全般にわたるもので、私たちの勤務条件にかかわる事項も含んでいます。
高教組は、この通知に先だって、5月10日から断続的に交渉を行いました。とりわけ、土日曜日の補習については、教職員の勤務に深くかかわる内容で、一部報道機関が、「補習、全面禁止せず」などという記事を掲載するなど、現場に混乱が生じかねない状況が生まれました。
高教組は、5月13日に再度の交渉を行い、冒頭この件について県教委と協議をし、以下の点で一致を見ました。
土曜日や日曜日の補習を命じることはできない
通知では、「土曜日・日曜日において、授業時間数を増やす目的で、児童生徒を一斉に登校させ、平素の授業の延長となるような指導を行うことは厳に慎むこと」となっていますが、これを受けた一部報道では、「補習、全面禁止せず」とし、ある県立高校の教頭の「希望者だけを対象にするなど、工夫をすれば補習は可能になる」というコメントを記事として掲載しています。
しかし今回の交渉では、以下の点での一致を確認できました。
| ○たとえ、補習が生徒の希望者だけを対象とし、様々な形態をとったとしても管理職は教育職員に補習を命じることはできない。 |
記事にある、「工夫をすれば可能になる」という教頭発言については、教職員が生徒を指導することを前提としているものであれば、認められるものではないことも県教委と一致しています。
「勝手にやっている」は「勤務を命じる」ことと同様
高教組は、この間討議資料などを通して、「勤務を命じる」ことについての法的な解釈について明らかにしてきました。「直接勤務を命じていなくとも校長が、知っていたか、知り得た場合は勤務を命じたことになること」はすでに裁判で決着済みです。「教職員が勝手にやっている」などという言い逃れは通用しません。
また、「クラブ活動という形で補習を行う」などというのは論外で、行った校長は4号業務手当の不正支出として大きな責任を負うこととなります。
通知に従い、校長は法の遵守を
今回の交渉を通して明らかになったことは、この県教委通知の「週休日の勤務」の部分は、完全学校週5日制の趣旨、労働基準法、労働安全衛生法、給特法、そして、サービス残業を禁止した厚生労働省通知を踏まえたものであることです。土曜日、日曜日の勤務は、極めて限定的なものであり、その場合についても「代休措置」が必要であり、「代休措置」を講じなければ、たとえ、校長が直接命じていなくとも勤務させることができないのは、これら諸法が規定しているところです。
教職員の多忙化、過密労働は、教職員の健康に深刻な影響を与えています。県教委は、教職員のメンタルヘルス対策の具体化等を行い、労働安全衛生問題についてその改善を図っています。この通知は、子どもたちのゆとりや主体的活動の時間の保障とともに、教職員の労働安全衛生にも沿ったものです。
つまり、この通知は、完全学校週5日制の導入により、なし崩し的に土曜日、日曜日に勤務させようという一部校長に対して、法を遵守するよう求めているものです。
「部活動も土曜日、日曜日は原則禁止」
部活動のあり方を職場で大いに議論しましょう
部活動について、今回の通知は「原則禁止」としています。これは、学校週休5日制の趣旨や私たち高教組の「少なくとも週1回の休養日」という要求を踏まえたものとなっています。部活動については、その教育的位置付けやあり方等、議論を必要とするところもあります。また、機械的な対応が逆に現場を混乱させるおそれもあります。しかし、完全学校週5日制によって、部活動が見直されなければならない時期を迎えているといえます。
今回の通知を機会として、各職場で部活動についての議論をすすめましょう。
高教組は、この通知について、研修報告書の問題や、施設管理の問題、さらには模試への対応などの問題についても交渉を行いました。内容については次号で特集します。
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