占領の民営化!?(一体誰が儲けるのか?)
www.jca.apc.org/stopUSwar/……シリーズ「ブッシュと“復興利権”」から編集
軍産複合体に擁立されたブッシュは、ラムズフェルド達と組んで「占領の民営化」を始めている。現在、月40億ドルの経費をかけて「イラク復興」が進行しているが、約3分の1が米の請負企業の取り分となっている。この度、晴れて870億ドルの予算が議会を通過したことによって、しかも「イラク復興支援国会議」(マドリード10/24)で330億ドルの拠出金を集めたことによって、軍隊に守られたビジネスが表舞台で本格化し始めた。
ブッシュ:会議の成功はイラク自由化のための大きな一歩
パウエル:会議は成功した。330億ドルはその証しだ
川口外相:日本は役割を果たせた (マドリードにて)
誰のポケットに入るのか……その最大の決め手は、これらの復興資金の管理・運営を誰が取り仕切るのかということだ。米は自分が管理・運営する「イラク開発基金」に拠出すると主張し、国連や世銀には一銭も出さないと明言した。ブッシュ政権に群がる自国の軍産複合体や政商企業、石油メジャーに発注するために。
これは今回の復興支援国会議で決まった国連・世銀が管理・運営する「信託基金」と明らかに対立するもので、ブッシュの目的がイラクの「復興」などにないことが、ここにも歴然と現れている。自国の独占資本をボロ儲けさせ肥え太らせることが第一義的な目的なのだ。「イラク開発基金」と「信託基金」の“二重構造”は、「復興支援」をめぐる主導権争いの中心問題となって今後もくすぶり続けることだろう。
もちろんフランスやロシアの拠出拒否理由もきれい事ではない。米英が占領支配の実権を離さない限り、資金を拠出しても、米英系の企業に流れるだけだと言うことを知っているからだ。日本も対米支援と言いながら、「ひも付き」を要求している。要するに「復興支援」とは形ばかりで、その実態はもっとドロドロとしたもの、戦争・占領・復興を食い物にする、それぞれの国々の多国籍独占企業への“ボロ儲けのお世話”なのだ。
イラク国家石油マーケティング機構の米国人上級アドバイザーで巨大石油会社ロイヤルダッチシェル前取締役のフィリップ・キャロルによれば、同機構は、日本の三菱石油などに、平均日量 725,000から 750,000バレルの石油を供給する計画である。この日本との契約は、占領されたイラクでの安全保障と治安維持のための人員を提供することに日本政府を引き寄せる“エサ”として議論されてきたものだ。
また、ロイヤルダッチシェル出身のこのワシントン政府高官は新イラク石油省の決定に拒否権を行使するのだが、その一方でイラクの破壊された石油生産施設を再建するためのカネは、コスト加算方式でディック・チェイニー副大統領の前の会社ハリバートンへ流れるのである。
ワシントンポスト紙(2003.10.09)より〜
イラクおよびクウェートに展開するアメリカ人10人に1人(おそらく計2万人)は請負業者で、
これはイギリスとそれ以外のアメリカの同盟国が配備している軍隊よりも大きな集団である。チェ
イニー副大統領の前の会社でヒューストンに本拠を置くハリバートンの子会社ケロッグ・ブラウン
&ルート(KBR)は、イラクの石油インフラ再建の独占契約を手に入れている。サンフランシスコが本
拠のベクテルはインフラ再建の多くで主契約者となっている。
イラク復興という“ゴールドラッシュ”は、政府が納税者のお金のコントロールを失っているの
ではないかとの懸念を米議会で引き起こした。再建の任務が政府の人間の手から営利目的の請負業
者に移るに従って、議員らが心配しているのは、彼らの監督権限が縮小され、コスト管理が弱まり
新しいイラク政府の治安、訓練及び形態までもが、その結果に金銭的な利害関係をもつ人々の手に
落ちるだろうということである。アヴァンはそれを「外交政策の商業化」と呼んでいる。
「私たちが目の当たりにしているのは、納税者らに数十億ドルを負担させ、現実にイラクの復興の
ペースを遅らせている一方で、ハリバートンとベクテルを儲けさせている浪費と金メッキだ」
と、政府の対イラク政策を先陣にたって批判しているヘンリー・A・ワクスマン共和党員は言う。「もっと透明性が必要だ。」
(http://www.occupationwatch.org/article.php?id=1298)
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一体誰が儲けるのか。1000億ドルを超える資金がイラクに投じられる。それを回収してポケットに入れるのは一体誰なのか。笑いの止まらない暴利を貪るのは一体誰なのか。
何万という人々が(兵であろうと、民間であろうと)死んでいる。劣化ウランによって、数え切れない子どもたちが白血病をはじめとする各種のガンで苦しみ、死んでいる。その累々と横たわる死体の上に、累々と横たわる病と不幸の上に、豪華な料理を食い切れないほど並べ、へつらう者共を侍らせ、「俺は勝つんだ、俺は成功するんだ」と高笑いし、劣化ウランによる被害報告書を握りつぶすのは一体誰なのか。
「はい、仰せの通りに」と小泉首相はブッシュに対して胸を張って約束している。「日本は貢献できた」と川口外相は思わず小踊りして喜んでいる。
……それらの小舞台を配置しながら、秘密の本舞台では、米系多国籍大企業による利権の喰い漁りというマネーゲームが、「イラク復興」「人道支援」の名で、確実に進行していた。
静かに問いたい。イラク戦争は、ゴールドラッシュ創出の為の戦争だったのか?
編集後記
★垂れ流される害悪と悪意。作家の池澤夏樹はパンドラの筺の物語を思い出している。★筺に最後に残ったのは、「希望」だった。★でも、「希望」はいつでもどこにでもある。それが希望の定義だから。★「大切なことは、『希望がある』ということではなく、『希望の具体化』なのだ。災厄の一つ一つを検討して、希望の側に繰り込むこと、それが、パンドラの夫であるエピメテウスの義務だ」、と。(meiro)
県高支部ニュースNo.24より