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イラクをめぐる情勢について(神戸県立支部)

2003年11月18 日


イラクをめぐる情勢について

 「アイアン・ハンマー」という言葉は、戦争を遂行しようとしている米軍の意図を直裁に語っている。「我々に逆らう者どもは鉄の制裁を加える」と。しかし。

 米軍は、自軍に加えられた攻撃に対し、「報復」及び「テロ掃討」と称して爆撃を繰り返し、12日から「アイアン・ハンマー」と名付けた大規模な空爆=無差別殺戮&壊滅作戦を連日繰り広げている。「我々に逆らう者どもは、徹底的に殺し尽くす」と。
 アメリカは、テロリストたちの本拠地を攻撃している、と報道しているようだが、世界中の誰もそんなことは信用していない。
 空爆だけではない。空爆の後、地上部隊が徹底的に無慈悲な掃討が行われている。イラクの人々の中に高まる対米抵抗運動とともに膨れあがる憎悪に対し、米軍は憎悪と恐怖と狂気に包まれて抵抗勢力を根こそぎにしようとしている。敵は、どこからでも出現する。疲れ果てて眠った兵士の夢の中にも。その夢を振り払うために、彼はまた殺すだろう。
 憎悪は憎悪と恐怖を生む。恐怖は、根拠を失って果てしなく大きくなった憎悪を産む。

 しかし、もう一度問う。一体誰が抵抗勢力なのか。殺されていった無数の人々がそうなのか? 深夜、今日は無事に終わったと胸をなで下ろして寝静まった家庭、そのドアを蹴破って皆殺しにするのは、子どもも含めてその一家6人が「抵抗勢力=テロリスト」だったからなのか?
 手を振っただけの少女への一斉発砲があった。
 屋上に上った少年はいきなり狙撃された。
 家の中でバケツを持ち上げた父親は射殺された。
 封鎖された地域に迷い込んでしまった車は一瞬で蜂の巣になった。
 検問所での多数の殺人。

 もう一度問う。テロリストとは誰か。
 米軍が呼ぶ「テロリスト」は、米軍への、あるいは米国支配への抵抗者のことだ。それは、言葉の正確な意味で、「レジスタンス」と呼ぶべきではないのか。
 テロリストとは、言葉の正確な意味で、米軍そのもののことだ。
 そして、「自衛隊」が、意味も名前も「日本軍」となってその一派に入ろうとしている。

 自衛隊が進駐することになっているらしい南部の都市サマワは、米軍がバグダッドへの進軍途中で、激しい戦闘をした街で、25mmDU弾が大量に使用された。防衛庁は、放射線測定器を持参させる、と言っている。ただ、日本政府の見解では、「DUの毒性についてはアメリカが何も言っていないので日本政府としては追及する立場にない」とのことである。つまり、「自衛官は、サマワに行って放射線を大量に浴びて来い、攻撃されそうになったら米軍に従え、殺されたら1億円出す」ということだ。何のために何をしに行くのか。

 自衛隊は、どう見てもテロリストの側にある。アル・カーイダは、自衛隊派兵が実行されれば、東京を攻撃する、と言っているらしい。それは、今までの流れから言えば、どうしようもないことだ。憂いが山積みになるのがわかっていながら、止まる所を知らない「備え」を始めてしまったのだから。

編集後記
★不幸な時代が訪れている。何故不幸なのか。私たち個々は、今日も昨日と同じく微笑んで生きているのに。★遠いイラクで泥沼のような戦争が続いている。誰が望んだわけでもないのに。★この戦争が、私たちの未来を壊しているのだ。★壊された未来を、私たちは修復できるだろうか。この不幸な時代を、どのように子どもたちに受け渡すのか。(meiro)

県高支部ニュースNo.26より


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