この度は通訳の仕事で行ったある南の島でのできごとを誰か一人でも多くの人に知って欲しくて、このメールを書きました。
ある島とは、ミクロネシアにあるヤップ島という島です。ご存知かもしれませんが、ミクロネシアは昔、南洋と呼ばれ、 第2次大戦でアメリカに統治権を譲渡するまでは日本の一部でした。 このため70歳以上のお年よりは流暢に日本語を話します。 現在はアメリカの委任統治下にありますが2007年にはその契約も切れます。
ヤップはゴーギャンやサマセット・モームのタヒチのように平和で豊かな島で先進国の価値観を押し付けなければ、衣食住の全てが海と森にあふれる島です。人の心も豊かで、島には世界時間の概念がなく、星の位置や風の向きや潮の高さで行動します。島民は島と人を敬い、酋長と長老の教えにより平和を保ち、少なくとも数百年前とほぼ変わらない生活をしています。貨幣は今でも人身大の石の貨幣を用います。
その島に仕事で2年続けて行きました。 今年はつい先週帰ってきたばかりですが、今年が去年と違ったのは、島に若い男性を見なかったことです。現地の人に聞くと、兵隊に行っているといいます。ミクロネシアに軍隊があるのかと聞くと、ミクロネシアは関係ないけど米軍に職業軍人として志願してイラクに行っているというのです。
村の人の話を聞いてからよく見てみると、スーパーや学校に米軍のリクルーターの張り紙が至るところにありました。定期的な面接による採用でどんどんイラクへ送り込まれたようです。
若者は2年のイラク兵役で2年間本土の大学で勉強できる契約。もう少し年が行った男性は、近代化しつつある生活のため現金収入源として、家族に車や冷蔵庫などを買ったり、そして子供を島の外で勉強させるために。
一体島のどのくらいの男達がイラクへ行ったのかと聞くと、8割以上だろうとの答えでした。島には歴史的な大型台風が4月に直撃したばかりで、家や学校の再建に島は男手を必要としています。
島にいてイラクで起きていることを把握している人は一握りです。高校生の男の子に会いましたが、イラクがどこにあるのかもよく知らないのに9.11事件は悪で、自分は悪と戦う”真の戦士”になりたいと言いました。 サムライが好きで、正義のために闘うのが”真の戦士”だと言います。
よく考えてみると、一部を除いて、イラクに駐留する米軍兵士が誰なのか伝えられることはあるのでしょうか。米軍はデータとして持っている筈だと思うけど、アメリカ人ではない兵士、兵士になることを社会システムに強いられた数はどのくらいいるのでしょう。イスラム教徒のいない、戦争のことを考えることのほうが難しいような、平和なのどかな小さな島で、イラクへ行った息子を持つ母の半分は心を痛めているといいます。
しかし母親たちの半数は息子が希望して”戦士”になったことを誇りに思っているそうです。
どんな小さな記事でも、どんな媒体でも良いので、このことを書いて、いろいろな人に知ってもらいたいと思いメールを書きました。
もしパブリッシュできなくても、機会があったらこれを読んだ個人が友達や誰かに伝えてくれたら一人でも多くの人がこのことを知ってくれたら嬉しく思います。