新年あけましておめでとうございます。 昨年は国の内外ともに大変な年でした.同時多発テロとアメリカの報復戦争が起こされ人々は世界が根底から揺さぶられるような不安に襲われ、21世紀への希望は一瞬にして暗転してしまいました。「改革」を唱えるわれらの政府は、「聖域なき構造改革」「米百俵」「三方一両損」などのまやかしの言葉を吐きつつ、強きを助け弱きを挫く政策を「断行」しています.失業率最高でも「大企業にリストラをやめてくれとはいえない」といい、未曾有の倒産があっても、「改革の成果」とうそぶき、3万人をこえる自殺者が続いても「死ぬことはないでしょう」と、なんの痛痒も感じないでいます。 一方、グローバリズムの名のもとに弱肉強食の市場原理が闊歩し、露骨な競争と淘汰と排除の論理が、教育界にも押し付けられようとしています。全県(都)一区の学区制度、中学校自由選択制度、教員への成績評価制度など目白押しです。教育は民主主義社会の担い手を育てる責務があり、そのためには教育条件の整備をしつつ、生徒の個性を尊重しながら各人の能力を全面的に開花させていくことが必要不可欠です。必要な整備を放置しながら一部のものにだけ光を当て、一握りのエリートを養成する教育政策では多くの生徒が 犠牲となります。これはひいては、わが国の諸分野における発展が阻害され、多大な国家的損失へとうながります。 私たちは生徒の成長と発達を促す教師としての職業に魅力を感じ、その営みのなかで自己もまた教師としての力量と人間性を高めてきたと考えられます。また諸活動を通して生徒を育てる喜びと、国民から付託された教育権の重さを感じてきました。これは教育の原点であり、教育基本法の立脚点もここにあります.ところが政府の教育審議会では、「天才とそうでない者」という意見が大手を振ると聞き及びます.これでは為政者側のものさしで、大多数の生徒たちが選別され切り捨てられていかざるを得ません。剥き出しの競争原理が持ち込まれようとしている今、私達は生徒をふるいにかける側に身を置くのではなく、生徒の全面的な発達を保障する側に立つことが強く求められています。遠山文部科学大臣は教育基本法見直し作業を中教審に諮開しましたが、「教育勅語」を賛美する人物が審議会の会長では、その議論の方向性と答申内容は十分に予想できます。 昨年歴史教科書が教育問題のみならずアジア近隣諸国との外交問題にも発展しました。「つくる会」側の大攻勢にもかかわらず、0.39%の採択率に留めることができたのは私たちの奮闘と多数の市民・団体の運動の大きな成果です.西播支部の取組んだ「30人学級の実現」をめざす自治体キャラバンでは、多くの自治体首長・議長・教育長・議員と懇談し、相生市・龍野市・上郡町・千種町・佐用町・上月町・山崎町議会は兵庫県に意見書を上げました。青森・山形県に次いで長野県は、新年度から30人学級の実施を開始することになりました。これらの県では教職員組合運動と市民運動の連帯が議会を動かし、県当局を動かしたのです。 小泉首相は有事法制・消費税増税も検討すると年頭記者会見で表明しました.厳しい情勢ですが、西播支部に結集する組合員が、日本の教育と国民のくらしを守ろうという意欲で、今年も奮闘されることを期待します.今月19日には、さっそくニューイヤー・パーティーを開きます.誘い合わせてお越しください。楽しいひと時をともに過ごして、新年のスタートといたしましよう. 支部長 渡辺 雅弘
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