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どこへ行くのか日本!!/憲法「改正」法案の欺瞞(神戸県立支部)

2005年03月08日


どこへ行くのか日本!!
憲法「改正」国民投票法案の欺瞞
何が何でも9条を変える!?

 自民・公明両党は2004年11月末、「憲法改正国民投票法案」の概要で合意し、今国会に「改憲案発議のための国会法改正案」と「国民投票法案」を出すことを決めました。そして憲法調査会を国民投票法案を審議する委員会に変える法案も出す予定です。

 何が何でも9条を変えようとする意図を持つ国民投票法案を止めなければなりません。

「憲法改正国民投票法案」って、一体どんなもの?

 自公両党は05年通常国会に「国民投票法案」を出すと決めていますが、その全容は国会が始まっても明らかにしていません。新聞報道で一部が「両党合意」と報じられているだけです。不明の部分は、両党がたたき台にしている憲法調査推進議員連盟(改憲議連)の「国民投票法案」(01年)で補いながら見てみましょう。

複数の条項で、一括投票?
 自公両党は、「投票用紙の様式や投票方法などは(改憲案の)発議の際に定める法律による」としています。自民党の改憲案のように、前文も9条も「天皇」も、自由や基本的人権、男女平等も変えてしまうというとき、本当に民意を問うのなら、1項目ごとに○か×を問うべきです。しかし、自民党はぜひとも変えたい9条について国民の過半数の支持を得る自信がないので、「一括投票」で押し切る考えです。

「投票総数」はできるだけ少なく!
 憲法96条は「憲法改正は国民の承認を経なければならない」とし、「この承認には国民投票において、その過半数の賛成を必要とする」と定めています。  「その過半数」とは何の過半数でしょうか。憲法は国民が定める最も大切な「最高法規」ですから、「国民(有権者)の過半数」というのが最もふさわしい基準です。少なくとも「投票総数の過半数」で賛否を判断すべきでしょう。

 ところが自公両党は「有効投票の過半数」にするといいます。つまり「無効票」と判断された票は分母から引かれ、○の割合は高まります。「9条改定」のために、すべての策略が組み立てられているのです。

宣伝・資金は無制限、批判・論評は処罰!?
 改憲議連の「国民投票法案」では、「マスコミに憲法改正の広告を記載させるのは規制の対象にならない」となっています。  一方、マスコミが改憲案を論評したり批判することは「事実をゆがめた記載」とか「表現の自由の乱用」として「禁止」し、違反したら処罰するというのです。ただでさえ及び腰のマスコミは、政府が発表する「大本営発表」を垂れ流すしかできなくなります。

発議から1〜3カ月の短時間で国民投票?
 自公合意では「国民投票は改憲発議から30日以後90日以内に行う」となっています。1カ月あまりで国民はどれだけ議論や検討ができるでしょうか。『国民には考えさせないで一気に投票に持ち込め』というねらいが透けて見えます。

改憲案は投票当日、「適当な」場所に掲示する!?
 自公合意では、改憲案は「市町村選管が投票当日、適当な箇所に掲示する」となっています。改憲案が当日まで周知徹底されないとは……、『民はよらしむべし、知らしむべからず』を地でいくものです。官報や公報については自公合意は全く触れていません。

異議申立ては「東京高裁だけに30日以内に」
 改憲議連案では「投票の効力に異議があれば、結果の告示から30日以内に東京高裁だけに提訴できる」となっており、しかも裁判所は「投票結果が変わるおそれがある場合だけ無効判決をする」とされています。一体30日以内に誰が違反を十分に立証できるのでしょうか。しかも、三権分立という民主主義の基本は一体何処に消えたのでしょうか。

集会やデモには重い「国民投票妨害罪」が!
 改憲議連案では、国民投票運動の集会や演説の妨害で、とくに「多衆」による場合は「7年以下の懲役」、また「命令に従って解散」しないだけでも「2年以下の禁固」という厳罰が下されることになっています。「憲法改悪反対」の集会やデモを、警察や改憲派が改憲運動の「妨害」だといえば、いつでも逮捕できることになるのです。

国民投票法がないのは「立法不作為」?
 「憲法96条では改憲できることになっているのに、国民投票法がないのは『立法不作為だ』」と言う人がいます。しかし立法不作為とは、国民の生活や権利に必要な法律を国会が作らないため国民に不当な損失や障害が生じる場合のこと。憲法を変える必要がなければ、国民投票法も永遠に必要ありません。国民投票法が必要なのは、9条改憲を求めている人びとだけなのです。

(ここからは、国会内での様子です。)
改憲案を提出できるのは多数党だけ?
 自公両党は、01年に改憲議連がつくった改憲案発議手続きの「国会法改正案」に基づく法案を出そうとしています。それによると、改憲案を提出するには、「衆議院で100人以上、参議院で50人以上の賛成」が必要となっています(修正案の提出も同数)。

 予算を伴う法案の提出は50人(参院は20人)の賛成が必要で、一見、改憲案の重要性を考えているかのようです。しかし今の国会では、この人数を満たして改憲案や修正案を出せるのは、自民党と民主党だけなのです。他の少数政党は短い質疑の後、賛否の投票ができるだけで、少数意見は尊重されません。

本会議で否決されても「可決・国民投票」へ!?
 改憲案の発議には、「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」(憲法96条)が必要です。衆議院が可決しても参議院が否決したら改憲案は発議できません。

 ところが改憲議連の案は、衆議院が採択した改憲案を参議院が否決しても、あるいは参議院の修正案を衆議院が否決しても、「両院協議会」を開いて発議へ進むことができるというもの。これは一般法案の扱い(憲法59条)を最も重要な改憲案に適用する手口です。今の国会法では、両院協議会が採択した案は「過半数」で成立することになっており、「総議員の3分の2以上の賛成」という憲法の改憲規定に反します。

※以上の記事は http://www4.vc-net.ne.jp/~kenpou/reef.html より編集しました。
※改憲案については、自由法曹団のHP(http://www.jlaf.jp/)をご覧下さい。


編集後記
★改憲案には、「国民は、国防の義務を負う」の一項がある。★惑わされたらダメだ。この「国」とは一体何なのか。★沖縄では、軍は民を邪魔者扱いにして切って捨てた。有事法制でも、「保護」という言葉の陰で切って捨てている。★彼等の言う「国」とは、決して「国民」のことではない。

県高支部ニュースNo.37より


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