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8.22 高遠菜穂子さん講演会(イラク報告会)(神戸県立支部)

2005年09月06日



8.22 高遠菜穂子さん講演会
(イラク報告会)

高遠菜穂子さん「イラク報告会」 8月22日(月)には、高遠菜穂子さんの講演(イラク報告会)が神戸で開かれました。
 はじめに、拘束事件について、彼女から「お詫び」と感謝の言葉があり、会場から暖かい拍手がありました。
 そのあと、イラクの、なかでも、米軍が包囲し、徹底的に破壊したファルージャの状況について、私たちはじっと聴き、ビデオに見入りました。

 報道関係者は街に入れないから、「イラク人自身によるハンディカムビデオ」の映像が、手から手へ渡されて、高遠さんの手に届きます。その、マスコミが流さないニュースと映像を携えて、高遠さんは全国を回って「イラク報告会」を開いています。
 そのどの会場でも、眼をそむけたくなるような映像が、観ている者の精神の「日常性」を掻きむしるのです。

 ファルージャで犠牲になった無数の死体のうち、七十数体が身元確認され、関係者に引き取られました。それらの遺体が届いた墓場で……一つ一つの米軍の黒い死体袋のチャックが開けられていきます。死体にはウジがわいています。ほとんどの死体がそうです。視覚は逃げることができません。その死体のうち何体かは、変な死体です。ウジもなく、顔は青白く、眼は赤くただれ、唇は腫れ、手袋を脱いだように皮膚が脱げている死体。非常な高温で死んだと思われる、黄変した死体も……(一体、どんな兵器実験をしたのか……)。

拘束の日々は、恐怖と怒りとの日々であったにもかかわらず、半面で、彼ら3人の生命を守るための放浪でもあったのかもしれない、と、高遠さんは後で述懐しています。彼女たちが拘束されている間にも、数百人ものファルージャの人々が殺されているのです。
 「何百人ものイラクの人たちが何の救いもなく殺されているのに、私は生かされた」という事実は、「自己責任」を始めとする嵐のようなバッシングに打ちのめされている彼女のなかに「動かしようのない痛み(原罪)」のように染み込んでいったようです。全国を旅しながら「イラク報告会」を続ける高遠さんの声には、彼女の魂に宿る、無数のイラクの死者たちの想いが籠められているのです。

 講演の後、少しだけ高遠さんと話をする機会を持てました。そのなかで……、

 一冊目の著書『愛してるって、どう言うの?』(2002.07刊=拘束事件前)は、パソコンに向かうと言葉が溢れるように出てきた……それに対して、二冊目の著書『戦争と平和』(2004.08刊=拘束事件後)は、自分のなかの「ウミ」を絞り出す作業だった、と。(私は、それを聞いて、また、気持ちのなかで言葉を失いました。)

 高遠菜穂子さんが、日本で心身共に破滅の淵をのぞき込んで苦しみ抜いていた頃、イラクの友達からのメールや、日本の支援者からの励ましや感謝の手紙やメールが、その地獄から這い出る勇気になっていった、とも語ってくれました。私はそのとき、私が送った、生徒たちの真剣な感想文たちも、たぶんその中にはいっているかな、と、胸が熱くなったのです。 (S.N.)


編集後記
★ヒットラーは「同じ言葉を繰り返せ」★ゲッベルスは「嘘も百回言えば真実になる」と言った。★そうすれば、国民は宣伝を信じてしまうものだ、と。★騙されないように、両眼を開いておこう。

2005県高支部ニュースNo.15より


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