2月10日大阪高裁。この日は、わたしたち高教組、県職労を中心とする1276名の原告団が控訴していた「不利益遡及裁判」控訴審判決の日です。傍聴者約40名、県教委側の傍聴者を除けば、みな、不当な不利益遡及に断罪をという気持ちでいっぱいでした。
しかし、残念ながら「控訴棄却」の判決。
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いったん支払った賃金を後になって返せということの不当性
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しかも、12月昇給延伸がなかったものとして、実際は支払ってもいない分を支払ったものとして返せという不当性
このことが、高裁でも認められなかったことに強い憤りを感じました。
しかし、報告集会へ参加し、松山弁護士の話を聞いたり、実際に判決文に目を通すと、わたしたちの主張がずいぶん認められた部分もあることが実感できました。わたしたちの闘いはむだではなく、本当に闘ってよかった、これが判決文を読んだ際の率直な感想です。
判決文の中で、わたしたちの主張が一定認めらたのは、次のような点であると思います。
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今回の県教委の措置を、実質的には不利益遡及であると判断した。もし不利益遡及でないとすれば、いくらでも賃金を過去に遡って取り戻すことができることになる。
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公務員であったとしても不利益遡及適用禁止の原則はできる限り尊重されなければならない。
そうでなければ公務員の給与は常に仮払いの状態となる。
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特段の合理的理由や公共の福祉実現のための必要性がない場合には不利益遡及は違法である。
特段の合理的理由や公共の福祉実現のための必要性があるがある場合でもその必要性の程度、侵害される権利の内容、侵害の程度を考慮する必要がある。
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つまり、全国で出されたこれまでの判決と比べて、県教委の期末手当による「調整」を不利益遡及と断定し、不利益遡及が公務員に対しても原則的には違法であると断じたという点は、かなり踏み込んだ判決です。
しかし、にもかかわらず、月例給について職員一人当たり1.99%に「すぎない」額なので、立法裁量権を逸脱、濫用したとまでは認められないとした点は、まったく合点がいきません。やったことは問題だが、額が少ないので違法までとはいえないということなのでしょうか。さらに、12月昇給延伸との関係もはっきりさせなかったことも、納得がいかないところです。
ただ、この判決が、兵庫県当局や県教委に対する圧力となることは間違いありません。なぜなら、「不利益遡及ではない」「公務員ならオッケー」などということが通用しないことがはっきりしたからです。この判決を武器に、不当な賃金削減を許さない取り組みにさらに全力を尽くさねばならない、このことを強く感じました。
byY.O.
県高支部ニュースNo.37より