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新「勤務評定」で集中討議
ー第90回 高教組定期大会
6月3日,元町、遺族会館にて第90回高教組定期大会が開催されました。諸般の事情から,今年度は1日での大会審議となりました。
神戸県立支部は,昨年度より組合員数純増のため大会代議員数を一名増加しての参加となりました。
失敗した『目標チャレンジシステム』の反省もなく 導入される『新勤評』
県教委は,昨年秋,突然『目標管理チャレンジシステム』を試行として数校に導入しました(神戸市内では「神戸養護」「舞子」「県商」の三校)。全員(舞子では校運メンバーのみ)に各人の目標を立てさせ,その後,校長と個人面接をするというものでした。しかし結局,職場が多忙化しているのも一因でしょうが,校長が全員と面接するということはできませんでした。ここの反省は一切無く,県教委は「目標管理シート」の記入こそ無い(県教委は教職員に利用することを禁止しています)ものの,職員の勤務を評価するために「面接」をともなった『(新)勤務評定』を導入してきました。
すでにいくつかの職場では校長より説明があり,大会では,校長への対応や,今後高教組としてどう取り組むのかについて,集中討議が行われました。
「たとえ”A”の『評価』がついたとしても,その何十%かは,他の教員の力」
『評価』(*注.ここでの『評価』とは『新勤評』でのことを示します)を前提にして,個人でも集団でも校長が面接したり,管理職が授業を見学したりすることが,果たして確定闘争の場で教育次長が発言した「教育をよくすることを目的にする」につながるのでしょうか?
大会参加の代議員からは,物理的に昨年できなかった「面接」を入れることは,教職員のみならず管理職にも“多忙化”を生じ,しかも「評価のための面接」によって校長と教職員に“緊張関係”が生じる旨の意見が出されました。
また,表題のように「私に,たとえ”A”の評価がついたとしても,その何十%かは,他の教員の力があったからだろう」との発言も。学校現場では多くの教員が様々な場面で協力し合っているのは周知の事実。
『評価』を通じて,校長と教員1人1人とが『縦のつながり』での結びつきを強め,教職員集団の『横のつながり』が失われはじめ,万が一『評価』と「賃金」が連動した場合は,さらにその構造の変化が加速、強化されるでしょう。また『評価』が,その1人1人に『評価』が還元されるだけではありません。『評価』によって,教員1人1人が分断され,その逆の構造として「失敗」したりすれば『自己責任』とされるでしょう。
『新勤評』は生徒・保護者を見ず、国家を見た教員づくり!
現在,国会では「教育基本法『改正』法案」が審議されています。政府与党の案も,民主党の案もその理念に大差なく,「戦争をできる」国と国民づくりのための案と思えます。
なぜなら,現行「教育基本法」第6条(学校教育)には,「法律に定める学校は、公の性質をもつもの」「法律に定める学校の教員は、全体の奉仕者」と2項に分け規定しています。しかし,与党案からは「全体の奉仕者」が削除されています。
ここで,法的には「教育基本法」を変え,制度的には「新勤評」で教員が「全体の奉仕者」(=生徒・保護者も入る)から,『評価』と「賃金」への連動で,「校長の顔を見て指示に従う」ように変えさせられます。そして校長は県教委の指示を受け,県教委は文科省の指示を受け・・・と(上意下達の国家体制ができる)と発言が代議員よりありました。
大会開催にあたり,津川高教組中央委員長は,「1953年「池田・ロバートソン」会談で,『日本は敗戦から8年間,いかなる場合でも武器を取らないと教育を受けたのは,もっとも防衛に携わらなければならない若者であった』とアメリカ側から指摘を受けた。」とあいさつがありました。
「教育基本法」の前文に「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。」が生かされた結果です。現在教育基本法の改悪と重なって,『新勤評』で教員を従わせる体制に反対するときでしょう。
校長を 教員が評価する「提言シート」で 校長会と懇談を予定
県教委は,『新勤評』試行に合わせて,「提言シート」を作製しました。これは,県教委が,一般の職員に校長の評価をさせ,校長に見せずに県教委に送付し,校長評価の一環にするものです。
今回の『新勤評』は試行であり,また賃金と連動させないことは,昨年度の確定闘争で合意したものです。しかし,県教委は,管理職の賃金(勤勉手当の一部)で,差額を設けるとしています。その差額を生み出す評価の1つが「提言シート」と考えられます。
高教組は,各学校の教育内容への介入につながる「提言シート」による事実上の校長評価を教職員に求めることや校長の賃金に対する成績主義の導入に反対し,その点も含めて校長会と意見交換することを大会決定しました。
高校統廃合、おしつけの高校教育「改革」反対!
−生徒・保護者とともに地域に根ざした学校づくりを−
大会には自治体合併で数が減るなか,15の自治体(昨年は8の自治体)から祝電を頂いています。なかでも,南あわじ市長からは「高校の統合、定数・クラス数削減方針に対しPTAを中心に各種運動が活発化しております」と,私たち高教組の運動に信頼を寄せた祝電を頂いています。
神戸では鈴蘭台高校と鈴蘭台西高校の統廃合計画の他,神戸第3学区では神戸市立神戸西高校と須磨高校と統廃合し,総合学科に改変するとの方針が一方的に出されてきました。この件について,神戸市立高等学校教職員組合の代議員より,反対する発言がなされていました。県教委の地域を無視した教育「改革」が神戸市立高校にも影響しています。私たちは今後もこの動きに反対し,生徒・保護者・地域に根ざした学校づくりを目指します。
勤務時間・諸権利拡大の取り組み
県高支部は,昨年10月の一週間,勤務実態調査を実施し,185名から回答を得ました。超過勤務が慢性化しているなか,その解消は本来管理職の仕事。にもかかわらず,昨年度は,「午前中に回復措置や割り振りをもってきてはいけない」とか,中には「法的な根拠はない」と悪質な発言をする校長がいました。
県高支部では,こういう管理職には,断固として立ち向かい,撤回や謝罪をさせてきました。また,今年度は特に『支部ニュース』を通じて,勤務時間問題を取り上げていることをO代議員より報告がありました。
女性部のM特別代議員(写真右)からは,555名から回答を頂いた『労働実態アンケート』の内容と,尼崎市立高校でのセクハラ事件に関連して給与返還を要求した裁判の報告がありました。
アンケートは,県高支部のアンケートでも浮き彫りとなった超過勤務の実態の他,持ち帰り仕事等,多岐にわたるものです。今後の教職員の勤務の改善に必要な基礎資料となるものと思われます。
組合員を増やし,高教組を大きくしよう
高教組介助員部は,1990年に再結集しました。この時の人数は,8人。昨年までは,6分会60名。そして現在は,9分会85名(全介助員数119名)と拡大しています。昨年,西はりま養護学校の新設に際し,県教委がバス添乗を民間委託したことも組合員拡大につながっていると思われます。
介助員さんは,バス添乗を始め障害児学校になくてはならない存在。しかし,その身分は正規職員ではなく,毎年,勤務を更新していく臨時雇用の形になります。不安定な雇用形態であり,賃金も労働実態に見合わないものです。
少数職種で不安定雇用を強いられている立場だからこそ,団結して生活と権利を守り,あわせて子どもたちの安全のためにともに考えている姿は,代議員全員に感動を与えました。
「教育基本法」「憲法」改悪の動き、高校統廃合や入試選抜制度の一方的な改悪、障害児学校の統廃合の動き(但馬・淡路の障害児学校を特別支援学校として統廃合を進める計画)成績主義差別賃金の攻撃、職場の多忙化、等々,教職員組合が,取り組まなければならない問題は多くあります。しかし,これらの現状を打破するためには労働組合の存在が不可欠です。
高教組は,教職員の生活と権利、平和と民主主義、そして教育を守るために,すべての未組合員との対話に取り組み,加入を呼びかけることを採択しました。
2006県高支部ニュースNo8より
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