1、「第3回 青年フェスタ」への道
過去2回に比べ組織の確立が遅れたため開催が危ぶまれたこともありましたが、かねてから春元さんが懐に温めていた「落語」が日を見ることになりました。朝日新聞で取り上げられた笑福亭松枝が演じる教育落語「子の心、親知らず」の記事も元に当たりをつけていきました。一方、私丸谷は同じ落語でも同じく朝日新聞で取り上げられた桂福車が演じる労働落語「21世紀は組合だ」に注目していました。春元・丸谷がそれぞれ当たりをつけていく中で実はそれを演じるりょう師匠が同じ落語家集団「笑工房」に属していることが分かりました。でも青年フェスタの流れから教育を中心に置こうということで第一希望の笑福亭松枝師匠に出演を依頼していました。
2、ラッキーなことが…
我々にはラッキーなことが3度あったのです。1つは落語家を交えたトークの実現です。当初は難航しておりましたが、人をひきつける話し方について話してください、とうことで何とかお願いし、承諾してくださったのです。2つは当初桂三風の「政やんのリストラ」も公演予定でしたが、三風師匠の海外公演の都合で急遽キャンセル。代わりに桂福車師匠が出演してくれることになったのです。(これを喜んだのは念願かなった私?)そして3つめは当日のことですが、トークに教師も参加し、さらに会場からの質問も受け付けることになったのです。それまでは「こちらで全て裁きます」ということだったのが、急遽「教師に参加してもらったほうがおもしろくなる」ということになったのです。突然でしたが我々の望んだスタイルが実施されることになりました。
3、おおいに笑ったよ!
まず最初に笑工房代表の小林康二氏によるお話し。吉本興業の笑い、例えば山田花子をどつく・バカにするなどで全国制覇を果たしたわけだが、この「弱いものをいじめて、笑いを取る」スタイルが子どものいじめにつながっているのだと非難。本当の笑いをもとめて、社会派楽語集団を立ち上げたということです。
本来は芸歴の長い方が後ということでしたが、我々がプログラムを印刷した関係上、笑福亭松枝師匠の「子の心、親知らず」から演じていただきました。
ある中学に万引・援交・傷害事件が1日に起こり、それぞれの生徒の家庭を生徒指導担当者が家庭訪問をする。するとそこには現代日本の家庭の問題点が浮き彫りにされている。つまりは子どもも被害者であるということをさりげなく指摘しているのである。そしてその間に松枝師匠の子育てにおける自身の苦労、子どもの優しさをしみじみと語る…。全国各地のPTAから引っ張りだこというのはよくわかる。
ついで桂福車師匠の「21世紀は組合だ」。さすがにのりにのっている落語家とあって、勢いがある。まず最初に現在の日本の英語教育の貧しさを指摘、本題は現在の政府がいう改革が進むと労働者の労働条件はムチャクチャになると非難している。21世紀半ば、日本の不況はさらに深刻化、失業者があふれると仮定したうえでの話。ハローワークが民営化されるとグッバイホームレスと名前を変え、有料金化される…。仕事を求める主人公はそこを出たところ暴力団員の仲介屋と出会う。仕事がないことを背景に仕事をセリにかけると、不当な値段になっていくなだ、最後は暴力団員までも組合を結成するという話。今日労働組合の組織率が下がる中、さらに連合系の組合が迎合する中、労働者の現状を憂い、組合の必要性を分かりやすく説くところがさすが!各地の労働組合で大歓迎されるのがよくわかる! おおいに笑った1時間40分でした。
4、授業に役立つ落語の話術とは?
兵庫教組の田川さんを交え4人のトークでは「授業に役立つ落語の話術」をメインとしましたが、「開き直り」と「研究」に尽きるとのことです。現場に行けばそれまでのものがどうであれ、開き直ってやるしかないとのこと、前日までの準備・研究はかなりされるようです。
むしろ重要になってくるのは観客であり、組合の動員などで行かされている人が過半数を超えると演じるほうもつらく、お金を払って笑いに来ている劇場との差は大きい。だから学校でも定時制で自身で働いて得た賃金から授業料を出す生徒と親の金で学校に来てやっているというような生徒を相手にするのとでは違うだろうし、進学校の生徒を相手にするのとでも違うだろうと、対象となる人間によって左右されることは間違いないとのことでした。
5、感謝
大きな会場を押さえ、落語は人が多くないと盛り上がらないといわれ、多くの動員を必要とした今回、新聞社などにもイベント記事を載せるなどし、また先日の「臨時教職員の集い」に参加してくれた方には招待券を送付するなどし、約140名の方にご来場いただきました。過去2回が2ケタであったことを考えると、大いなる前進ということでしょうか。感謝の気持ちでいっぱいです。
また多くの方の感想も「よかった」というものが多く、我々も安心するとともに、来年度もまた魅力ある企画、青年フェスタならではの違った切り口の企画の企画を考えていかないといけないと感じています。来年の青年フェスタで会いましょう。(公演のVTRをご入用の方は本部青年部・丸谷まで)
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