「障害による賃金カット」「校長すら『知らなかった』制度での賃金カット」
それでも「問題ない」と居直る県教委
○○高校A先生への賃金削減問題
○○高校におけるA先生への「賃金差別問題」は、すでに、支部ニュースbP2やbP3、そして高教組通信でも報告してきました。私たちは、この間、本部と一体となり、この問題の解決に向けて全力を挙げて取り組んできました。問題発生は6月末の勤勉手当削減。それから4ヶ月が経過し、12月の一時金支給が近づいてきた10月19日、県教委は高教組本部に対して、この問題についての「回答」を示しました。しかし、その「回答」たるや、「制度上問題がなかった」「今後はより丁寧に行う」などという、まさに「お役所的」な紋切り型の「回答」でした。
・脳内出血による後遺症克服に努力され、職場復帰されたA先生に対して、障害を理由に「勤務が良好でない」とし、賃金を削減したことへの認識
・この賃金削減の制度について、校長すら「知らなかった」わけで、当然、A先生(のみならず全教職員)は、知りうることができなかった。当該教職員が知りうることのできなかった制度により賃金削減を行ったことへの認識
県教委の「回答」からは、これらのことを微塵も感じることはできません。
「障害があり、補助教員をつければ、勤務が良好でない」というのが県教委の姿勢
しかもA先生のケースでは、校長にも「A先生に対する補助教員配置」の認識なし
A先生が、脳内出血によるハンディキャブを乗り越えるために、どれだけ大変な努力、そして教材研究などにおける工夫をされてきたのか。このことを、○○高校の教職員、そして直接A先生と話をさせていただいた私たちは、よく知っています。県教委は「補助教員」が配置されていることを賃金カットの理由としていますが、「補助教員」が配置される理由が障害によるものであれば、それはイコール「障害による」賃金カットということです。逆に言えば、「障害があっても賃金カットされたくなければ、補助教員をつけるな」と県教委は言っているのです。「障害がある」=「補助教員をつける」=「勤務が良好でない」=「賃金カット」とまさに機械的に制度上で定め、さらに、この問題が明らかになって以降も、今だ、A先生から直接事情を聞こうともしていません。許し難い県教委の「機械的」対応です。
また、A先生のケースでいえば、「補助教員がつけば勤勉手当が減額されること」はもちろん、「A先生のために補助教員がついている」ことさえ、A先生だけでなく、校長も、一時金支給直前まで知らなかったのです。障害による賃金差別の驚くべき実態です。
県のめざすユニバーサル社会実現に逆行する「障害による賃金削減制度」
「だれもが持てる力を発揮して働くなど、主体的に参加、参画できる社会」
兵庫県は健康生活部生活企画局にユニバーサル課を設置し、ユニバーサル社会づくりの推進を掲げています。ユニバーサル社会とは、「年齢、性別、障害、文化などの違いにかかわりなく、だれもが、同じ地域社会の一員として、主体的に生き、社会の支え手となる」ことのできる社会であり、兵庫県は、このような社会の構築を目指しています。
この実現に向け、指針や基本目標、そして率先行動計画まで定めており、基本目標の一つは、「だれもが持てる力を発揮して働くなど、主体的に参加、参画できる社会」となっています。しかし、県教委が策定し、そして「問題がない」と言い切った制度、つまりは、障害を理由により、勤務が良好でないとし、勤勉手当や昇給で差別的賃金削減を行う制度は、このユニバーサル社会の実現に逆行することは明らかです。私たちは、兵庫県に対しても、県教委による障害者賃金差別の実態について明らかにしていきます。
すべての力を結集してA先生の賃金削減を撤回させよう!
県教委が「問題がない」としている以上、このままでは、A先生が、12月の勤勉手当、そして1月の昇給で、さらに不利益が生じることが予想されます。こんな不利益がまかり通れば、障害がありながらも、それと向き合い、懸命に働いている教職員にとって、そして、それを支えている家族、友人、同僚にとって、そのやる気や情熱を阻害させ、失望感と不信感を募らせることは必至です。
私たち県高支部は、分会、支部、本部と県教委との交渉を強く要求しています。また、県教委が、あくまでその姿勢を変えないのであれば、大規模な情報宣伝活動や法的措置なども含め、あらゆる方法を視野に入れて取り組みをすすめる覚悟です。「新勤評」や「主幹制度」をごり押しし、その裏返しとして、このような障害による差別賃金を制度化する県教委。今こそ支部組合員のすべての力を結集して、A先生の賃金削減を撤回させ、障害者に対する賃金削減制度廃止に向け、全力を尽くしましょう。
資料 障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例の制定について
2.この条例において「差別」とは、次の各号に掲げる行為…
四 労働者を雇用する場合において、障害のある人に対して行う次に掲げる行為
ロ 賃金、労働時間その他の労働条件又は配置、昇進若しくは教育訓練若しくは福利厚生について、本人が業務の本質的部分を遂行することが不可能である場合その他の合理的な理由なく、障害を理由として、不利益な取扱いをすること。 |
* 支部ニュースを高教組ホームページに公開するに当たって,今のところは,あえて学校名を伏せています。
2006県高支部ニュースNo22より
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