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シリーズ有事法制を斬る(その1) 今、なぜ有事法制か!?(東播支部)

東播支部   2002年04月09日


シリーズ 有事法制を斬る(その1)

今、なぜ有事法制か!?

4月16日には閣議決定!

今、有事法制をめぐる情勢が緊迫しています。4月16日には、法案を閣議決定し、国会に上程されます。内容は、日本の平和と民主主義を根底から覆しかねないきわめて危険なものです。しかし、まだまだ国民の間にも、教職員の間にも、その実態は知られていません。東播支部ニュースでは、何回かのシリーズで有事法制についてお知らせします。大切な問題ですので、是非、お読み頂いて、職場で話題にしてください。

日本が外国から侵略される?

政府は、有事法制を「武力攻撃事態への対処に関する法制」(仮称)と呼んでいます。日本が外部からの攻撃を受ける事態だというのですが、こんな「事態」は、ほんとうにあるのでしょうか。

小泉首相は国会では「現在のところ、ご指摘のような(日本が侵略を受ける)事態について、わが国に脅威を与えるような特定の国を想定しているわけではない」(2月8日、参院本会議)と答えました。中谷元・防衛庁長官も「三年、五年のターム(期間)では想像ができないかもしれません」(2001年5月31日、参院外交防衛委員会)とのべています。米ソ対立が激しかった1977、78年に有事法制研究が始まりました。その時でさえ、福田首相は、日本への直接侵略の可能性について「万万万万一」しかないとのべていました。

有事法制を推進する人たちは、「もし、外国から侵略されたらどうするんだ」ということを殺し文句にしています。しかし、それは議論で相手を黙らせるための恫喝でしかありません。有事法制の整備は、そのような事態を想定して進められているわけではないのです。

「米軍有事」が「日本有事」に

ある元自衛隊幹部は言います。「わが国に(他国が)着上陸してくるような事態が予想される将来に起きるなんて、私だってそんなばかげたことを考えているわけではない。……わが国が直接攻撃される事態があるとすれば、それは、わが国の米軍基地から出撃する米軍を周辺事態法(戦争法)にもとづき、後方支援する場合だ」。元幹部の言葉は、有事立法の発動対象としている「武力攻撃事態」なるものが、実は「日本有事」などではなく、アジア太平洋地域で軍事介入する米国への支援が引き金となって起きる「米軍有事」であることを意味します。

今、なぜ有事法制か!?

この間の有事法制論議の出発点となったのは、アーミテージ現米国務副長官らが一昨年10月にまとめた特別報告でした。同報告では「有事立法の制定を含む米日防衛協力のための新指針の勤勉な履行」を明記。同報告の作成者の一人であるマイケル・グリーン米国家安全保障会議(NSC)日本・韓国部長は、別の共同論文(昨年四月)で「協力に消極的な民間機関や地方公共団体に対し、必要な協力を行うよう強制できる権限を総理大臣に与えるよう、さらに立法措置が必要」としています。

つまり、アメリカがアジア太平洋地域でおこなう戦争に日本が参戦するガイドライン(日米軍事協力の指針)の具体化として、国民を総動員する有事法制を求めているのです。それが有事法制が急浮上してきた最大の理由です。

次号では、「日本有事」と深い関係にあるアメリカの世界戦略について研究します。

東播支部ニュースNo.1 2002年4月9日付より


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