星陵高校、差別賃金問題
県議会でも取り上げられ問題化
決算特別委員会で県会議員から県教委に質問
12月13日,兵庫県議会決算特別委員会で,星陵高校のA先生への差別賃金問題でT議員が質問をしました。以下にその傍聴者からの記録を紹介します。
☆ 障害をもつ方を支えることは賞賛すべき教育実践では?
T 議員:
2002年1月に脳出血で倒れた先生が、3年半にいたる闘病とリハビリ生活の後、見事に復帰され、教壇に昨年からたっておられます。ところが、県教委はこの方の勤務成績良好でないとして勤勉手当てを34%もカットし、今年1月の定期昇給では通常手当てよりも3分の1カットをさせようとしています。病に倒れ復職する人を応援するのではなく、あまりにも冷たい対応ではないでしょうか?
補助教員の応援を受けたというが、非常勤講師は確かに配置されたが、全て他の教科の応援でA先生の地歴公民には一切応援はない。今年はこの高校では、地歴公民は7人の先生で対応し、1人当たり15.1時間、この先生が倒れる前の年、2001は9人の先生で1人当たり15.3時間、つまり県が補助教員を出したという今年と倒れる前の2001年とは、同じ時間数。A先生の持ち授業時間が少ないのは、他の先生がA先生の負担を軽くしようとみんなで協力して取り組んだ結果です。本来、こういう先生が忙しい中でも助けあって障害をもつ方を支える、県教委は子ども達への教育実践としても賞賛すべきことではないのですか?
県教委 I 教職員課長:
1教員の給与上のことでございまして、この場での答弁は差し控えたいが、当該職員の勤務状況を総合的に考慮し、一定の給与上の措置をとったもので、適正なものである
☆ 障害者差別につながりかねない規定ではないのか?
T 議員:
県教委が進めている根拠としている「給与上の措置の取り扱い」の規定に重大な問題がある。「勤務成績が良好でない者に、心身の疾病などからの復帰後能力の発揮が十分に行えずに補助教員が配置されている者」との規定は,病気復帰者の道を閉ざすような冷たい規定で、障害者差別に繋がりかねない規定。障害をもった先生が教育に当たられる場合は、時には障害があるが故に手助けが要る場合があります。手助けのために補助の先生が付けば勤務成績は良好でないとなるのですか?
県教委 I 教職員課長:
昨年度、国の人事院勧告の中で「民間と同様に、職務・職責と実績を十分に反映し得る給与システムを構築することが不可欠となっている。」と報告されて・・・ 本県でも、国に準じた措置をおこなう観点から、従前から適用しております懲戒処分を受けたものとか指導力不足のため、学校現場をはなれて研修を受けている者に加え、心身の疾病等からの復帰後能力の発揮が行えず、勤務を軽減し、補助教員を配置しているものについては、勤務成績が良好とは認められない者として、昇給幅の抑制や勤勉手当ての減額支給を行うこととして、平成18年4月1日から給与条例や規則で定められた範囲で運用している。
勤務実績の給与への反映について、公務員を取り巻く厳しい社会情勢の下、これまで以上に厳格な対応が求められており、我々としても必要かつ適正な制度であると考えている。
☆ 国連「障害者権利条約」に逆行している!
T 議員:
ここに校長先生と学年主任の連名で保護者の方に配布した文書があります。A先生の経歴と闘病の経過を紹介した後、「保護者の方への理解と協力要請」として「職場復帰を目指し、後遺症と必死に闘っておられるA先生の真摯な姿勢には胸を打たれます。私達はその姿勢から様々なおおくの事を学ぶことができると思います。命の大切さや思いやりの心をはぐくむ福祉教育の観点からも学びの機会と受け止めたいいと思います。」と書かれている。
A先生の授業は、先月11月にこの高校で行われていた近畿学校視聴教育研究大会で参加者には障害のある中でパソコンを使った授業が大きな注目と感動を与えたといわれております。国連で採択された「障害者権利条約」では「第27条労働及び雇用」の項で、「障害のある人の雇用機会及び昇進を促進するための措置、復帰する際の支援を促進すること」とあります。昇進を促進するどころか昇給のカットをする。障害者権利条約と全く逆さまなことをしている。根本的に見直すべきだと思う。
県教委 S 教育長:
教職員課長の方からご答弁申し上げているとおり、教職員も勤務の成績、勤務の実態の照らして適正に行いながら、実施をしていくということは必要なことだと考えている。
T 議員:
障害者雇用という面からも県教委の場合は非常におくれておるということも、統計上出ている。教育というものの心というものが是非分かるような施策というもの、或るいは給与についても基準というものが必要ではないか見なおしを強く求めたいと思います。
他の党の議員からも県教委へ批判の声
傍聴者によれば,T議員の質問が終ったあと,県議会他党の議員席からも,拍手があり,さらに数人の県議会他党の議員から「なんでそんなことすんねん」というような県教委への批判の声が出ていたと聞きます。
「国に準じて」といい,「公務員を取り巻く厳しい社会情勢の下」といい,県教委はまるで自分たちの責任ではなく,国と県民の目がそうなっているかのように無責任な態度を示し,もはや居直り状態です。
また,「1教員」のことして応えないのであれば,制度上の問題として,神戸県立支部は高教組本部とともに,今後,さらに大きく情報宣伝活動を通じて,広く「公務員を取り巻く厳しい社会情勢」に訴えていくつもりです。
注.今回の記事は,傍聴者の記録を基にしたもので,公式の議事録ではありません。
2006県高支部ニュースNo30より
|