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残業代カットは少子化対策になる?! 「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度」は『過労死』の増加を招く(神戸県立支部)

2007年01月16日


残業代カットは少子化対策になる?!

「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度」は『過労死』の増加を招く

 今通常国会に,一部のホワイトカラーを残業代の支払い対象から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンブション制度」が提出されることが確実視されています。安倍首相は「日本人は少し働き過ぎじゃないか・・・(残業代を払わないことで労働時間短縮につながり)家で過ごす時間(が増えて),例えば少子化対策にとっても必要。ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を見直していくべきだ」とも述べ,出生率増加にも役立つという考えを示しています(『朝日新聞』1月7日朝刊)。果たしてそうでしょうか?
 「残業代が0円で帰宅が早くなる」など,教職員であればあり得ないことを既知としています。多くの職場で昼休みもなく、定時を過ぎて、あるいは持ち帰り仕事、また休日を部活動に・・・と勤務をしている実態があることは,文部科学省も国会で認めています。その一方で,超過勤務手当は若干の業務を除けば皆無です。安倍首相の先述の発言は本心で言っているとすれば,国民の実態を知らないことになります。

 そもそもこの制度は,日本経団連を中心に「ホワイトカラー(事務職)の仕事の成果は労働時間では計れない」と導入を希望し検討してきたもの。全ホワイトカラーではないですが,日本経団連は2005年に「年収400万円以上」を対象に検討を進め,今国会では政府は900万とさすがに是正こそしたものの,法制化されれば,消費税率と同じく,いつ年収枠が引き下げられるかわかりません。同制度の目標とするところは,人件費削減と長時間労働の状態化を「合法化」し,たとえ『過労死』しても,労働者側の「自己責任」とするものと考えられます。

 現行法制度の下では,残業手当をごまかし,長時間労働をさせていれば,大企業でも指導を受けます。たとえば,一昨年,大阪にも進出した「ビックカメラ」は,2004年11月,支払うべき残業代約250万円の不払いと,労使協定で定めた時間外労働の上限を超えて社員に残業させていたことで東京労働局に労働基準法違反容疑で強制調査・・・など,少しインターネットで調べると報道されているものだけでもいくつもが発見されます。
 兵庫県教育委員会は,不充分とはいえ,高教組等の指摘を受け,昨年途中より,自己申告による『超勤調査』をしています。超勤時間100時間を超えないと問題視しない等の課題はありますが,こういった調査自体が今度の制度改悪がなされると無意味となり,教職員の超勤、ひいては過労による休職も『過労死』が生じても「自己責任」とされることになるでしょう。この問題を民間企業のこととせず,真剣に考えていきましょう。

2006県高支部ニュースNo32より


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