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「『体罰』の基準見直し」「いじめを出席停止」 戦争への道を開くのか 「教育再生会議「第1次最終案」(神戸県立支部)

2007年01月23日


「『体罰』の基準見直し」「いじめを出席停止」

戦争への道を開くのか 「教育再生会議「第1次最終案」」


 1月19日,首相官邸で安倍首相も途中から参加した「教育再生会議」で「第1次報告の最終案」が大筋で了承されました。安倍首相は「ゆとり教育を見直して、すべての子どもに高い学力と規範意識を身につける機会を保障しないといけない」と強調。学力向上の具体策として,土曜日の補習の実施、授業時間数の10%増加を明記しています。また,「いじめなど反社会的行為を繰り返す子どもへの出席停止措置の適用」や「『体罰』の基準見直し」「不適格教員の排除を目的とした教員免許更新制の導入」「教育委員会制度の抜本改革」などを掲げています。

 これらの方策は本当に現状の学力低下やいじめ問題等の解決につながるのでしょうか?疑問に感じてしまいます。特に,「『体罰』の基準見直し」などは,「いじめ」等の教育課題の解消になるのでしょうか?「いじめ」をしてたことのある子どもの大半が「いじめ」を受けた経験をもち,そこには言葉による体罰による暴力を受けていることが一般的です。 「いじめをするな」と言いつつ,政府が『(認めた範囲の)体罰』は構わないのでしょうか?「悪いやつは殴っても良い」の考えは,「悪い国は攻撃しても良い」と一緒では?イラク戦争に限らず,『神の御意志』『国家の存亡のため』『正義のため』『自衛のため』等々,どの戦争でも開戦の理由として古来より掲げられてきました。また,「躾のつもりだった」と虐待をした保護者は必ずと言っていいほどそう答えています。最初は本当に「躾のつもり」だったんだと思いますが,どこかからか歯止めが効かなくなったのではないでしょうか。


 国連人権高等弁務官事務所は,2006年5月15日〜6月2日まで『子どもの権利委員会』を開催し,『子どもの権利条約』37条は,子どもが「拷問又は他の残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける取り扱い若しくは刑罰を受けないこと」を締約国に確保するよう求めて,19条が子どもを「あらゆる形態の身体的若しくは精神的な暴力、傷害若しくは虐待、放置若しくは怠慢な取扱い、不当な取扱い又は搾取(性的虐待を含む)から保護するためのすべての適当な立法上、行政上、社会上及び教育上の措置をとる」ことを求めており,子どもに対する合法な暴力の余地がないことが明白であることを指摘し体罰が子どもの尊厳と身体の自由を侵害するものであると強調しています。

 「教育再生会議」が「殴る・蹴る」を容認するとは考えていません。しかし,体罰基準の見直しは,現在の基準(文部省が1947年,学校教育法の制定時に述べたもの)があっても,体罰が現場から一掃された例はありません。それを少しでも『容認』すると・・・を考えると「恐い」気がします。
 しかし,「高い学力と規範意識」を身につけさせるために,授業数を増やし土曜日補習を認め,さらに「体罰」を容認する・・・これをできない教師は「不適格」とされる・・・「悪いヤツはたたけ」は「悪い国には正義の鉄槌を」と国民を「教育」する道を開くものでは・・・「教育再生会議」は「戦争ができる」国民づくりに道を開くものとなるでしょう。会議の委員はせめてルソー『エミール』を読んでいただきたい。

2006県高支部ニュースNo33より


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