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兵庫県の教育を考える不定期連載シリーズ 第1弾 神奈川県からの手紙(神戸県立支部)

2007年01月16日


兵庫県の教育を考える 不定期連載 シリーズ 第1弾

神奈川県からの手紙

 「賃金の据え置き」、「主幹制度の導入」、「複数志願制度」、「学区拡大」・・・現在兵庫県の教職員を取り巻く課題を思いつくまま列挙しました。しかし,これは兵庫だけのことではなく,他府県でも見られる状況です。特に,兵庫県よりも少し早く,「複数志願制度」を導入(現在は廃止)し,「学区拡大」を実施した県があります。兵庫県と同じく県庁所在地は港とともに発展してきた神奈川県です。東京、大阪と並んで,「主幹制度」を導入していることでも兵庫を少し先行しています。
 これから数回,神奈川県で教職に就いている“友人”からの手紙をもとにこの特集を連載していきます。

第1回 学区が撤廃された高校入試  横浜市内中学校の先生から

 「高校選択の量的均等、質的均等を図ることができるよう、学区を撤廃する方向で検討することが望ましい」との提言を受けた県教育委員会は,2005年度入試から,それまで県下に17合った学区を撤廃した。鉄道・バス等交通機関の発達した神奈川県では,受験生が「自由に選択」できるとなりました。東京を除けば公立私立合わせてもっとも高校数の多い地域で新たな「競争」が加わることとなります。それによって,中学校からの進路指導がどう変わったのか,横浜市内中央部で中学校の教師をするTさんから聞きました。

  ・・・市内中央のS高校には,内申書の点数が満点でも当日の入試で不合格となった生徒が多数出た・・・それで,高校側も入試選抜のために県教委から許可をもらって,県下一斉の「公立高校入試問題」ではなく,独自の入試問題を自校で作成するようになった。さらに,自校で入試教科の配点を変え,「今年はこんな子が欲しい」と思う判断で,毎年教科の配点を他の教科とは変えることができるようになった・・・進学指導がとても困難。

 学区の統廃合を決定した神奈川県教委は,その理由を以下のように述べています。

 新制高等学校発足以来変遷を重ねながら、高等学校教育の機会均等を図る観点から設定されてきました。・・・しかしながら、・・・「県立高校改革推進計画」において、特色ある高校づくりを進めており、各高等学校の特色に応じて学校選択ができるようにするとともに、再編整備計画により普通科の高等学校数が減少することを踏まえ、学区の改正を行う必要があります。(神奈川県のHPより抜粋)

 簡単に言うと,「『選択の自由』で『特色ある高校』を『学校選択』できる。」としながらも,その内実は,「『再編整備計画により普通科の高等学校数が減少すること」と「統廃合」を進めることと平行していることがわかってきます。
 すなわち,学区統合は,単に公立の「超進学校」を作るだけでなく,高校統廃合と絡めて進められており,ここに「新制高等学校発足以来の・・・高等学校教育の機会均等」を中止し,「自己責任」で,「できる子は超進学校」へ,あとは家庭の経済状況で行ける学校に行けばよい。必ずしも地域に学校はないけど・・・と切り捨てが見えてきます。
 果たして兵庫の『高校改革』は如何に?

2006県高支部ニュースNo32より


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