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「高校教育改革」の犠牲となる中学生 「行きたい学校へ行く」・・・なぜA高校の志願者は減るのか?(神戸県立支部)

2007年04月10日


「高校教育改革」の犠牲となる中学生

「行きたい学校へ行く」・・・なぜA高校の志願者は減るのか?

 3月28日,高教組会館にて,「高校教育改革問題」について,高校教育課と地教連・高教組・全教兵庫とで交渉が行われました。
 西宮では市民アンケートで,学校が一部地域に偏在しているため近隣に学校があっても遠方への通学を余儀なくされるなどの課題を克服して欲しいとの意見はあったものの総選の廃止を望んではいません。それを西宮市教委は総選廃止に結びつけ県教委は複数志願の導入を発表しました。また,総選学区の明石・尼崎学区には来年度から学校に“序列”を作るためとしか思えない「第1志望加算点」の導入を計画しています。

 高校教育課は,複数志願制の導入について,学校選択を学力ではなく「行きたい学校へ行ける」ようにし,「特色ある学校」を選択できることで多様な生徒の要求に応えるための導入との旨を今回も回答しました。
 では,神戸第3学区では,複数志願制度導入後,高校への受験生は学力を選択の要素の主とは考えず,「特色ある『行きたい学校』」を選択しているのでしょうか?
 では学力トップ校といわれるA高校への志願者が9月の調査では多数なのに,なぜ願書提出段階で大幅に減っているのでしょうか? 『行きたくない学校』なんでしょうか?

 複数志願導入後,従前にも増して第3学区では学習塾等を中心に入学できる学力と各校の大学進学状況を細かくデータとして受験生・保護者間に広げている事実があります。これは,複数志願制では,学力でしか学校選択ができにくいことを証明しています。さらに第一志望加算点は,序列を「上位校」ほど固定化し受験困難校にしています。これを学力で学校間に序列のない明石学区に導入すれば「行きたい学校」があっても15点の得点で学校間格差が生じ,その志望を断念せざるを得ない事態も発生するでしょう。

拡差社会のすすむなか,若者の願いと夢を奪った「県教委」

 経済格差がすすみ,家庭の経済状況から,公立高校しか受験できない、私立と併願したくともできない子どもも多くなってきています。そこでの第1志望加算点は,合格ボーダーライン上にいる子どもに実力とは関係なく不合格者を生む可能性を含んでいます。今年,総選から明石南高校が総合学科として離れ,総選をあきらめ他の公立を受験せざるを得なかった子どもたちが特定の学校に定員を大幅に超えて集中し,不合格者を多数生み出しました。神戸第2学区では統廃合で1クラス減で1クラス以上の受験生が,結果不合格になっています。

 公立には進学できず私学は経済的に行けず,やむなく就職を選択した子どもがこの春多数います。これは,県教委の高校改革にともなう犠牲者といえるでしょう。
 
子どもたちから「学びたい」「高校へ行きたい」という、当たり前の“夢”であり“願い”を奪ったのは,すべて「改革」を主導した高校教育課にあるのです。

高校教育「改悪」をすすめる高校教育課

















安上がりのための高校統廃合と学区拡大

 全県複数志願制にして学区拡大を検討しているのかの質問に,「選択肢の少ない,例えば芦屋学区のように(学区統合はある)」と回答がありました。元々,芦屋学区の県立高校2校を普通科とはことなる形とし,選択肢を無くしたのは県教委でした。選択肢を残すというのであれば,これ以上の統廃合や特色化は決してしないものと考えたいものです。
 高校統廃合、特色化、学区拡大、どれから取りかかるかの順番はともかく,それを進めると教育予算は大幅に削減できます。しかし,地域に根ざした学校とは反対のものです。
 県教委は最後に,生徒・保護者・地域も入った学校づくりが望ましいと発言しましたが,それが真意ならば「高校教育改革」は見直すときではないでしょうか?

2007県高支部ニュースNo1より


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