Home生活改善につながる賃上げを!新着情報

兵庫県の大型開発の現場
無駄をなくせば、賃下げ・県民サービスの低下はなし!

2002年11月10日


売れ残った土地尼崎市より広い5200h
県の借金4兆円(1世帯200万円)!

県財政が逼迫している原因は、私たち県職員の人件費ではありません。採算を無視して大規模開発を進めてきた失政にこそ原因があります。

兵庫県は、「開発事業がお好き」(月刊『宝石』)とマスコミでも指摘されるように、「開発会社」化が際だっています。県は、広大な山や土地を買い、海を埋め立て、産業団地やニュータウンをつくってきました。95年の阪神・淡路大震災後も震災復興の名で大型開発を進めてきました。

現在、県が工業団賃などに造成して、売れ残っている土地や買収したまま未利用となって抱えている土地は、5200ヘクタール。尼崎市を超える面積です。その結果、県民一人あたり、72万円。一世帯あたり200万円に上ります。

ことここに至っても、県は失政をあらためるつもりはないようです。財政難を理由に公務員賃金を引き下げたり、県民いじめの行財政「改革」を進めることは許されません。県民に負担増をお願いするのなら、その前に自らの失政をあらため、謝罪すべきです。

県下の大規模開発現場の実態を報告します。

武庫川ダム(西宮、宝塚市)
−貴重な渓谷だいなしに

都市近郊の貴重な武庫川渓谷に工事費300億円をかけて、高さ73メートルものダムを造る計画。この渓谷には、レッドデータブックで保存が呼びかけられている動植物は41種類も生息しています。京都から来た人が、「京都の保津峡にダムを造るようなものだ」と怒ったというエピソードも。

国道から約10分でダム建設予定地。鉄骨の足場が組まれています。ダムをつくっても下流の洪水は防げず、危険箇所の改修、保水力のある森や田の保全など総合的な治水対策が必要です。

尼崎臨海西部拠点開発
−当初計画破綻、用地1000億円!

国道43号線を南に折れ、工場地帯を抜けると海を望む広い空間。海の上を阪神高速湾岸線の高架道路が走っています。神戸製鋼などの工場跡地と海を埋め立て、広さは55ヘクタール。用地費と区画整理だけで、1000億円に上ります。

6400人の住宅や学校、事業所、レクリエーション施設、旅客船ターミナルなどをつくるという当初計画は破綻。今は、「21世紀の森構想」という計画が持ち出されています。国体に使うプールも計画されています。 この事業は、住民がまだ家にブルーシートをかけて住んでいた時期に、県や尼崎市は、震災復興に名をかりて大企業から遊休地を買ったもの。税金を使った大企業救済の事業です。

播磨科学公園都市
−売れ残り8割、雑草茂る

相生市から北へ山道を上がりトンネルを抜けると、広大な丘陵地に突然、人工都市があらわれます。

広さ2010ヘクタール(芦屋市とほぼ同じ)、人口2万5000人を予定する都市ですが、人影はまばら。もとは、東急電鉄がレジャー施設をつくろうと土地を大量に買い込んだものの目算が外れて困っていたと言われています。

現在、第一工区を整備中で、これまでに約2000億円を投入。しかし産業用地100ヘクタールのうち、売れたのは20ヘクタール。4分の3が売れ残っています。高台から見渡すと、ドーナツ方の巨大に放射光施設とその周辺を除けば、雑草が繁広大な空き地です。

交流の翼港、淡路夢舞台
−「70億円の釣り堀」(神戸新聞)

明石海峡大橋(通行料収入900億円、借金の金利払いが毎年1600億円の大赤字)をわたり淡路島へ。交流の翼港は、2年前の淡路花博で海の玄関口として76億円をかけてつくられました。しかし、定期船の就航もなく、つり糸をたれる人だけ。「神戸新聞」も「70億円の釣り堀=vと伝えます。ターミナルビルの中はがらんどう。管理人の男性も「あんまり人はこんよ」と話しました。

国際会議場やホテルのある夢舞台へ。もとは青木建設の土砂取り用の山で県が土取り跡を買いとり整備。当初計画にあった巨大な「日仏モニュメント」や登山電車は、あまりのムダぶりに批判が高まり中止となりました。

3つの人工島のある津名町へ。その1つ「生穂」は、下水処理場がある以外は、雑草が伸び放題の荒地。45ヘクタールのうち売れた土地は、3・5ヘクタールです。

兵庫情報公園(三木市)
−造成進むが注文なし

山陽自動車道・三木東インターを下りてすぐの丘陵地。山を削り390ヘクタール(第4工区まで)の産業団地などをつくる計画です。いま進んでいる第1工区だけでも170ヘクタール、800億円もの事業です。 

現地案内所の職員の案内で開発地が一望できる高台へ。土地を造成する重機がうなり声をあげていました。案内した職員は、誘致企業の注文に応じて土地を造成するオーダーメイド方式をとっていること、近隣には、神戸複合産業団地など結構、ライバルも多いと話し、最後に「みなさんのお知り合いの企業にも買っていただければ」とセールスも忘れませんでした。

企業からの注文はまだなく、県下の高速道路沿いの産業団地も多くが売れ残っています。こうした見通しもない事業にお金をつぎこむやり方は、もうやめるべきです。

姫路港
−新日鐵に至れり尽くせり

姫路港の中島埠頭(水深12メートル、3万トン級の船が接岸できるバースが2つ)には、コンテナ貨物用の大型クレーンが設置されていますが、現在、週1回、勧告との定期便が就航しているだけで、クレーンのレールはさびが目立ちました。

姫路港の広畑地区では、500億円を書けて5万トン級の船が接岸できる水深14メートルの公共埠頭を建設中で、新日鐵広畑の広大な敷地の中につくっている公共埠頭です。国道250号線から港につながる臨港道路で広畑製鉄所校内を通り、埠頭に至ります。もともと航路の停止でいらなくなった新日鉄の土地です。

新日鉄は早速、臨港道路と公共埠頭をセールスポイントに、広大な遊休地を分譲しようとしており、新日鐵の工場跡地利用に実に都合のよい計画になっています。


パスワード